著作権重要判例要旨[トップに戻る]







方位盤の著作物性が問題となった事例
「高島易断書籍事件」
平成170928日東京地方裁判所(平成16()4697 

 …によれば,本件書籍の各方位盤(以下これらを「本件各方位盤」という。)は,相似形である6個の八角形から成っていること,最も内側の八角形の各頂点と最も外側の八角形の各頂点とは放射状の線で結ばれ,各線が中間にある4個の八角形の各頂点を通っていること,最も内側の八角形の内部に九星のうちの一つが,最も内側の八角形と内側から2番目の八角形との間に方位が,内側から2番目の八角形と内側から3番目の八角形との間に八卦のマークが,内側から3番目の八角形と内側から4番目の八角形との間に火の場所が,内側から4番目の八角形と内側から5番目の八角形との間に十二支が,内側から5番目の八角形と最も外側の八角形との間に九星が,それぞれ記されていること,最も外側の八角形の外に方位の吉凶が記されていること,以上の事実が認められる。
 
原告は,方位盤に方位,八卦のマーク,火の場所,十二支及び九星の5つの要素をすべて織り込んだのは原告の創作的な思想の表現であり,素材の選択及び配列方法にも創作性が認められるから,本件書籍の方位盤は著作物ないし編集著作物に当たると主張する。
 
しかし,本件各方位盤は,方位の吉凶を示す図であり,気学では方位を特に重要視し,人の動きによって受ける吉凶の影響を前もって知っておくことの重要性を教えているというのであるから,方位の吉凶に関係のある要素を方位盤に織り込むことはありふれた表現にすぎない。また,方位盤が方位を示すものであることからすれば,これを八角形で表すこと自体はありふれた表現であるし,上記のように方位を八分割した八角形の図に吉凶を示す事項を記載することは,本件類似書籍にも見られるところである。方位,八卦のマーク,火の場所,十二支及び九星の5つの要素を織り込んだ点についても,本件各方位盤におけるそれらの表現は,同様にありふれたものである
 
したがって,本件各方位盤は,原告の思想又は感情を創作的に表現したものとはいえず,素材の選択又は配列によって創作性を有するものともいえないから,著作物あるいは編集著作物とは認められない











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