著作権重要判例要旨[トップに戻る]







既存の著作物への依拠性(9)
「‘エスニシティ’論文事件」平成120329日東京高等裁判所(平成11()4243 

 控訴人は、著作権侵害の問題において、依拠(アクセス)がなければ侵害が生じないから、まず依拠の有無が問題となるにもかかわらず、原判決は、著作権侵害の判断において、同一性(翻案)の有無のみを判断し、依拠の有無を判断していないと主張する。
 
しかし、同一性(翻案)の有無が、著作権侵害の要件であることに争いはなく、原判決は、争点一及び二において、被告第一論文並びに被告科研費論文及び第二論文が、いずれも原告論文及び原告報告を翻案したものとはいえないと判断しているのであるから、その余の点について判断するまでもなく、著作権侵害は否定されることになる。したがって、原判決が、「被告第一論文が原告論文に依拠したかどうかについて判断するまでもなく」、「被告科研費論文が原告報告(原告報告書)に依拠したかどうかについて判断するまでもなく」と説示した上、著作権侵害は否定したことに誤りはなく、控訴人の主張は、到底、採用することができない。











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