著作権重要判例要旨[トップに戻る]







編集著作権の侵害性判断(8)
京都高校総体ホームページ事件」平成130531日京都地方裁判所(平成10()3435 

【コメント】本件は、京都市で開催された高校総体のインターネットホームページを制作した原告が、当該ホームページ等をCD-ROM化した被告に対し、著作権侵害・著作者人格権侵害を理由に、当該CD-ROMの複製・頒布の停止、損害賠償の支払等を求めた事案です。

 
本件でその編集著作物性が肯定された「イベント検索システム」及び「本件マップナビゲーションシステム」とは、以下のようなものです。

「イベント検索システム」:トップページのInformation欄のCalendarをクリックすると、19969月から19978月までの各月を示す「Event Calendar」と題するページが表示される。同頁で8月をクリックすると、8月のカレンダーが表示され、各日付をクリックすると、その日の伝統行事、イベントなどの写真や解説を示す頁が表示され、それらの頁で下線の付された地名をクリックすると、その場所を示す地図が表示される。

「本件マップナビゲーションシステム」:トップページのInformation欄のMap Informationをクリックすると、京都市の全域図が表示される。ここで、全域図上に表示された特定のポイントをクリックすると、そのポイント近辺の詳細地図が表示され、そこで表示された特定のポイントをクリックすると、そのポイントに関する観光情報が表示される(なお、本件CD-ROMで検索できるのは二条城に関する情報のみである。)。 


 [本件マップナビゲーションシステムの複製行為の有無について]
 
本件マップナビゲーションシステムを,全域図を示す画面,詳細地図を示す画面,観光情報を示す画面を選択し配列した編集著作物ととらえる限りにおいて,本件CD-ROMについても,二条城近辺に限定して,これが再現されているものといえるから,この限度で複製が肯定される
 
(略)
 被告は,本件CD-ROMでは,Javaは機能しておらず,単に体験版としてイメージマップでリンクしているだけであり,CD-ROMの制作に本件マップナビゲーションシステムは使用していない旨主張するが,これは上記の編集著作物を機能させるソフトウエアについての主張であって,表現されたものについての主張ではないから,失当である(ソフトウエアが複製されずとも,編集著作物が有形的に再生されることはあり得る。)。
 
[著作物の改変行為の有無について]
 
基本的事実関係に記載したとおり,本件CD-ROMでは,大文字五山送り火の検索のみが可能であり,また,二条城の観光情報のみが検索可能である。したがって,この点に関し,イベント検索システム及び本件マップナビゲーションシステムの同一性は損なわれているといわざるを得ない。もっとも,これは,改変行為というより,むしろ,一部複製行為というべきものである











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