著作権重要判例要旨[トップに戻る]







機械設計図の著作物性(2)
「退任・退職取締役に対する損害賠償請求事件」平成201120日東京地方裁判所(平成18()23435
 

 原告は,被告Aらが,原告が多くの時間と多額の費用をかけて作成した機械設計図面(管理人注:振動ミル,プレマックス,高純度解砕機の機械設計図面をさす。)を利用,複製し,これを用いて競業行為を行うことは,自由競争の範囲を逸脱するものであり違法である旨主張する。
 
被告Aらが,原告の機械設計図面を競業行為を意図して原告の下から持ち出した(不正の手段で入手した)と認めるに足りないことは,上記で述べたとおりである。
 
ところで,原告の機械設計図面は,機械の設計図であって,その性質上主として線を用い,これに当業者間で共通に使用されている記号や数値を付加して二次元的に表現するものであるから,同一の機械を設計図に表現するときは,おのずから類似の表現にならざるを得ない
 
このような見地からみたとき,上記機械設計図面については,いずれも,これらが創作的に表現されたものであることを認めるに足りないから,著作権法上保護される著作物であるということはできず,他に,原告が上記機械設計図面の内容につき,排他的な権利を有していることの主張,立証はない。
 
そうすると,被告会社の機械設計図面が,原告の機械設計図面を参照して作成された,類似する図面であるとしても,このことのみで,被告Aらの行為を違法であるということはできない。











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