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懲罰的賠償請求の可否(2)
「マンション管理会社記事事件」平成150718日東京地方裁判所(平成14()27910 

 懲罰的賠償(慰謝料)について
 
我が国の不法行為に基づく損害賠償制度は,被害者に生じた現実の損害を金銭的に評価し,加害者にこれを賠償させることにより,被害者が被った不利益を補てんして,不法行為がなかったときの状態に回復させることを目的とするものであり,加害者に対する制裁や,将来における同様の行為の抑止,すなわち一般予防を目的とするものではない。したがって,不法行為の当事者間において,被害者が加害者から,実際に生じた損害の賠償に加えて,制裁及び一般予防を目的とする賠償金の支払を受け得るとすることは,我が国における不法行為に基づく損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれないものである(最高裁平成9711日第二小法廷判決参照)。したがって,原告の懲罰的賠償を求める主張は,我が国の公の秩序に反するから,理由がない。
 原告は,上記賠償金を慰謝料として請求するが,本件において,原告は,複製権という財産権の侵害のみを主張しているところ,本件複製権侵害行為によって原告が著しい精神的苦痛を被り,その結果,財産的損害の賠償に加えて,さらに慰謝料を認めなければならないような事情が存するとは認められない。したがって,この点に関する原告の主張は理由がない。











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