著作権重要判例要旨[トップに戻る]







ロゴ(デザイン書体)の著作物性(2)
「デザイン文字『Asahivs.AsaX』事件平成80125日東京高等裁判所(平成6()1470 

 著作権法は、著作物について、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」(211号)と規定している。
 
ところで、言語を表記するのに用いる符号である文字は、他の文字と区別される特徴的な字体をそれぞれ有しているが、書体は、この字体を基礎として一定の様式、特徴等により形成された文字の表現形態である。いわゆるデザイン書体も文字の字体を基礎として、これにデザインを施したものであるところ、文字は万人共有の文化的財産ともいうべきものであり、また、本来的には情報伝達という実用的機能を有するものであるから、文字の字体を基礎として含むデザイン書体の表現形態に著作権としての保護を与えるべき創作性を認めることは、一般的には困難であると考えられる。仮に、デザイン書体に著作物性を認め得る場合があるとしても、それは、当該書体のデザイン的要素が「美術」の著作物と同視し得るような美的創作性を感得できる場合に限られることは当然である。
 
…によれば、控訴人は、株式会社日本デザインセンターに委託して、別紙…記載の書体からなるロゴマークを創作させたことが認められる。
 
ところで、右ロゴマークは欧文字「Asahi」について、「A」、「a」、「h」、「i」の各文字における垂直の縦線を太い線で表し、その上下の辺を右上がり44度の傾斜とし、「A」、「s」、「a」、「h」の各文字における傾斜線を細い線で表し、その傾斜を右上がり44度とし、「A」、「s」の各文字の細い傾斜の先端にあるはねを三角形状となし、その右上がり傾斜辺を44度とするといったデザインを施した点に特徴があり(別紙…記載の文字は細い輪郭線に囲まれているが、このような手法はありふれたものであって、デザイン的特徴とまではいえない。)、また、「A」の書体は他の文字に比べてデザイン的な工夫が凝らされたものとは認められるが、右程度のデザイン的要素の付加によって美的創作性を感得することはできず、右ロゴマークを著作物と認めることはできない











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