著作権重要判例要旨[トップに戻る]







合意管轄条項の解釈
「ドトールコーヒーパンフレット写真掲載事件」
平成171208日大阪地方裁判所(平成17()1311 

[参考:民事訴訟法11(管轄の合意)]
1 当事者は、第一審に限り、合意により管轄裁判所を定めることができる。
2 前項の合意は、一定の法律関係に基づく訴えに関し、かつ、書面でしなければ、その効力を生じない。

[参考:民事訴訟法12(応訴管轄)]
被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出しないで本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、その裁判所は、管轄権を有する。

[参考:民事訴訟法16(管轄違いの場合の取扱い)1]
1 裁判所は、訴訟の全部又は一部がその管轄に属しないと認めるときは、申立てにより又は職権で、これを管轄裁判所に移送する。 


 被告らは、当裁判所が本件訴えについて土地管轄権を有しないから、本件訴えを却下すべきであると主張する。
 
しかしながら、受訴裁判所が土地管轄権を有しないときは、事件を管轄裁判所に移送すべきものであって(民事訴訟法161項)、訴えを却下すべきものではない。
 
よって、被告らの本案前の主張は理由がない。
 
もっとも、上記のとおり、受訴裁判所が土地管轄権を有しないときは、事件を管轄裁判所に移送すべきものであるところ、被告らは本案前の答弁をしていることにより、民事訴訟法12条による応訴管轄は生じていないから、本件訴えにつき当裁判所が土地管轄権を有しているか、職権により判断する。
 
被告JALブランドに対する本件訴えは、本件契約の終了後に生じた著作権侵害の不法行為による損害賠償の請求である。
 
そして、本件契約の第18条は、「本契約に関して訴訟の必要が生じた場合に東京裁判所のみを管轄裁判所とします。」との条項となっている。
 
そこで検討するに、確かに、本件契約の合意解除により、本件契約による上記管轄合意の効力が失われるとは解されないものの、本件訴えに係る著作権侵害の不法行為は、本件契約の終了後に生じたものである。
 
したがって、このような紛争についてまで、上記「本契約に関して訴訟の必要が生じた場合」に該当すると解することはできず、上記管轄合意の効力は本件訴えには及ばないものと解するのが相当である。
 
なお、本件契約は原告と被告JALブランドとの間でされたものであるから、その管轄合意の効力が被告アイ・ピー・エス又は被告ドトールに及ばないことは当然である。











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