著作権重要判例要旨[トップに戻る]







「著作物」の意義(6)
「パックマン事件」昭和590928日東京地方裁判所(昭和56()8371
 

 1) 思想又は感情を創作的に表現したものであること (2) 文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものであること
 
右(1)の要件のうち、「思想又は感情」は、厳格な意味で用いられているのではなく、およそ思想も感情も皆無であるものは除くといつた程度の意味で用いられているものであつて、人間の精神活動全般を指すものであると解するのが相当である。したがつて、「思想」と「感情」の区別も特に問題とする必要がないといえる。
 
また、「創作性」については、いわゆる完全なる無から有を生じさせるといつた厳格な意味での独創性とは異なり、著作物の外部的表現形式に著作者の個性が現われていればそれで十分であると考えられる。
 
前記(2)の要件のうち、「文芸、学術、美術又は音楽」というのも、厳格に区分けして用いられているのではなく、知的、文化的精神活動の所産全般を指すものであると解するのが相当で、該著作物がどの分野に属するかを確定する実益はない。
 
なお、知的、文化的精神活動の所産といいうるか否かは、創作されたものが社会的にどのように利用されるかとは、必ずしも関係がないというべきである。すなわち、創作されたものが、芸術作品として鑑賞されようと、学究目的で利用されようと、全くの娯楽目的で利用されようと実用目的で利用されようと、また、本件に即していえば、遊戯目的で利用されようと、そのことは、著作物性に影響を与えるものではないと解するのが相当である。











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