著作権重要判例要旨[トップに戻る]







複製権又は翻案権侵害の判断基準(10)
「『SMAP』インタビュー記事事件」
平成101029日東京地方裁判所(平成7()19455 

 複製とは、「印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製すること」であり(著作権法2115号)、既存の著作物に依拠して、その内容及び形式を覚知させるに足りるもの、すなわち、これと表現形式上同一性を有するものを作成することをいう。複製には、表現が完全に一致する場合に限らず、具体的な表現形式(言語の著作物においては、叙述の順序、用語、言い回し等の文面上の表現がこれに当たる。)に多少の修正、増減、変更等が加えられていても、表現形式の同一性が実質的に維持されている場合も含まれるが、誰が書いても似たような表現にしかならない場合や、当該思想又は感情を表現する方法が限られている場合には、同一性の認められる範囲は狭くなると解される。
 
翻案とは、著作権法27条にいう「著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化」する行為と同様に、いずれか一方の作品に接したときに他方の作品との同一性に思い至る程度に両者の基本的な内容が同一である著作物を創作することであり、既存の著作物に依拠して、それとは表現形式が異なるものの、その創作に係る本質的な特徴を直接感得することのできる別の著作物を、創作する行為をいう。
 
他方、著作権は創作的な表現を保護するものであるから、既存の著作物の利用を著作権侵害というためには、その中の創作的な表現形式を複製又は翻案したものであることを要し、既存の著作物の内容となっている事実のみを抽出してこれを再製した場合など、既存の著作物中の創作性の認められない部分を利用したにすぎない場合には、複製権又は翻案権を侵害しないものというべきである。











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