著作権重要判例要旨[トップに戻る]







当事者能力
「‘日本ビジュアル著作権協会’事件」平成110723日東京地方裁判所(平成11()5725 

 原告の当事者能力について
 
権利能力なき社団の成立要件
 
民事訴訟法29条は、「法人でない社団又は財団で代表者又は管理者の定めがあるものは、その名において訴え、又は訴えられることができる。」とする。
 
右にいう法人でない社団とはいわゆる権利能力なき社団のことであるが、権利能力なき社団といいうるためには、構成員が存在し、その構成員による団体としての組織を備え、構成員による多数決の原則が行われ、構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理その他団体としての主要な点が確定していることを要するものと解するのが相当である。
 
そこで、まず、原告に、右のような意味での構成員が存するかどうかについて判断する。
 
(略)
 
右で認定した事実によると、本件規約において定められている理事は、原告の執行機関である理事会を構成する者であり、評議員は、理事会の諮問機関である評議員会を構成する者であると認められ、いずれも、原告の構成員とは認められない。また、本件規約において定められている「会員」は、原告と著作物の権利保護、管理並びに仲介に関する包括契約を締結した者、原告に協力しようとする者又は原告に功労のあった者であって、これらの者が原告の意思決定に関与する総会等の機関が存するとも認められないから、これらの者も原告の構成員とは認められない。
 
なお、原告は、評議員は、会員から選ばれるから、会員は、評議員会を通して原告の意思決定に関与することができる旨主張するが、本件規約には、評議員を会員から選ぶ旨の規定はない上、評議員会は、右認定のとおり理事会の諮問機関であって、原告の意思決定機関ではないから、原告の右主張は採用できない。
 
その他、原告の構成員となるべき者が存在するというべき事実は認められないから、原告は、構成員を有しないというほかない。
 
したがって、原告が権利能力なき社団であるとは認められない。











相談してみる

ホームに戻る