著作権重要判例要旨[トップに戻る]







60条の適用解釈が問題となった事例(5)
「三島由紀夫手紙事件」
平成111018日東京地方裁判所(平成10()8761/平成120523日東京高等裁判所(平成11()5631 

【コメント】本件は、原告ら(亡F(筆名G、以下「G」という。)の相続人)が、Gが書いた未公表の手紙を掲載して、書籍を発行した被告らの行為が、@原告らが相続したGの当該手紙に係る複製権を侵害する行為であり、また、AGが生存していたならばその公表権の侵害となるべき行為であると主張して、当該書籍の出版等の差止め、損害賠償の支払及び謝罪広告等を請求した事案です。 

【原審】

 
前記のとおりであるから、本件各手紙が掲載された本件書籍を出版した被告らの行為は、本件各手紙に係る原告らの複製権を侵害する行為に該当し、また、「Gが生存しているとしたならばその公表権の侵害となるべき行為」(著作権法60条)に該当する。

【控訴審】

 
著作権法60条ただし書きの適用の主張について
 
控訴人らは、種々の事情をあげて、本件各手紙の公表は【F】(管理人注:原審の「G」)の意を害しないと主張する。
 
… そして、本件各手紙が、もともと私信であって公表を予期しないで書かれたものであることに照らせば(例えば、本件手紙Nには、「貴兄が小生から、かういふ警告を受けたといふことは極秘にして下さい。」との記載がある。右のような記載は、少なくとも書かれた当時は公表を予期しない私信であるからこそ書かれたことが明らかである。)、控訴人ら主張に係るその余の事情を考慮しても、本件各手紙の公表が【F】の意を害しないものと認めることはできない











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