著作権重要判例要旨[トップに戻る]







114条の5を適用した事例(2)
「アドビプログラム違法複製事件」平成151023日大阪地方裁判所(平成14()8848 

 以上のとおり、原告らが「受けるべき金銭の額に相当する額」(著作権法1142項(現3項))としては、本件プログラムの標準小売価格を基準として算定すべきである。
 
本件プログラムの各標準小売価格は、…によれば、別表3の「標準価格」(ただし、バージョンの記載のあるものに限る。)欄記載のとおり認められる。
 
これに対し、被告らの違法複製に係る本件プログラムの中でバージョンが不明なもののうち、同一プログラムでバージョンごとに標準小売価格が異なるものがあるため、その損害額の算定とすべき標準小売価格をいずれのバージョンのものに定めるかという問題はある。争点1で認定した被告会社による本件プログラムの複製状況に照らすと、最新バージョンのものが大半を占めるというわけではなく、被告会社作成のパンフレットにおいても、新バージョンと並んで旧バージョンも受講の対象とすることとされているから、複製されたものが常に最新バージョンのものと推認するのは相当でない。他方、このような状態を招いたのは、被告会社により本件証拠保全手続の検証が妨害されたことに起因するところが大きいのであるから、同一プログラムのうち最低額の標準小売価格を損害算定の基礎とすることも相当でない。以上のような事情を勘案すれば、結局、損害の発生が認められるにもかかわらず、損害額を立証するために必要な事実を立証することが当該事実の性質上極めて困難な場合に該当するものとして、著作権法114条の4(管理人注:現114条の5)に基づき、原告ら主張の損害額(標準小売価格の最高額を基礎とする。)を相当な損害額として認めるのが相当である。











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