著作権重要判例要旨[トップに戻る]







権利の失効
「キューピー事件」平成130530日東京高等裁判所(平成11()6345 

 権利の失効について
 
権利を有する者が久しきにわたりこれを行使せず、相手方においてその権利はもはや行使されないものと信頼すべき正当の事由を有するに至ったため、その後にこれを行使することが信義誠実に反すると認められるような特段の事由がある場合には、上記権利の行使は許されないとして、いわゆる失効の原則が適用される場合のあることは、判例とするところである(最高裁昭和301122日第三小法廷判決、同昭和4046日第三小法廷判決)。
 
しかしながら、本件において、被控訴人は、被控訴人が現在に至るまで70年以上にわたり被控訴人商標等を使用し続けてきたこと、ローズ・オニール及びその承継人が、その間、本件著作権の行使をしなかったことなどを主張するが、それだけでは、上記法理の適用により本件著作権の権利行使の不許ないし権利の消滅を根拠付けるに足りる事情ということはできないから、被控訴人の主張は採用の限りではない。
 
なお、被控訴人は、権利の失効について権利濫用を基礎付ける事情としても主張するが、本件においては、後記のとおり、被控訴人が本件著作物の複製又は翻案をしたものとは認められないから、権利濫用の成否については判断しない。











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