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アンケート結果の著作物性
「‘四国フォーラム’アンケート事件」平成130927日高松高等裁判所(平成12()409 

 著作権について
 
著作権法上,著作物とは,思想又は感情を創作的に表現したものであって,文芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するものをいう(著作権法211号)。そして,アンケ−トについても,その質問形式等に,思想・感情が包含され,かつ,他にない創作性が伴うものであれば,これが著作物に当たる場合もあり得ると考えられる。しかし,アンケートの結果そのものは,対象者の回答の集成としてのデータに過ぎず,これに対して一定の考え方のもとに創意工夫をもって整理,分析する等の表現がなされない限り,直ちに著作物に当たると認めることはできない
 
そして,四国フォーラムの会場で発表された本件アンケートの結果の内容は,単に「死刑は必要」「死刑は不要」「わからない」との回答の人数及び割合を示したものにとどまる。したがって,仮に本件アンケートの質問形式,アンケート用紙等が著作物に当たると解する余地があるとしても,本件アンケートの結果自体はデータに過ぎず,創作性を備えた著作物と認めることはできない。また,本件記述は,本件アンケートの結果について,政府の世論調査と「同じなんだ。死刑廃止に反対なんだ」と述べるものに過ぎない。すなわち,本件記述は,社会的事象としての本件アンケートの実施結果に言及するものに過ぎないのであり,これをもって著作物の引用に該当するとはいい難い。
 
したがって,本件記述が控訴人らの著作権を侵害するものであるとの控訴人らの主張も採用できない。











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