Q&A(著作者)

未成年者でも著作者になれますか?

はい、未成年者であっても「著作者」になれます。
著作権法では、「著作者」とは、「著作物を創作する者をいう」と定義されています(法
2条1項2号)。そして、「著作物」とは、「
思想又は感情を創作的に表現したもの」(法2条1項1号)です。小学生や幼稚園児であっても、立派に自分の「思いや考え」(思想又は感情)を「個性的に」(創作的に)外部に「表現」することができます。つまり、「思いや考えを個性的に外部に表現する者」であれば、著作権法上、すべての者が「著作者」になりえます(身体や精神に疾患を抱えた方であっても「著作者」になりえます)。彼らが表現したもの(つまり、著作物)の芸術性が高いとか低いとか、その斬新さがどうだと言ったことは一切関係ありません。もっとも、彼ら(小学生や幼稚園児)が表現したものが商業的に利用される(例えば、出版されたり、放送されたりする)ことはほとんどありません。現実には、「経済的に意味のある著作物」(はっきり言うと、商業的に利用できて、しかも、そこから利益を得ることができる著作物。このような著作物は、まさに、表現活動を職業としているプロの著作者の手によるものです。)だけにスポットライトが当たるため、普段は、「小学生や幼稚園児も著作者になりうる」ということを意識できないだけです。ただ、ある著作物が経済的に意味があるかどうかという点も、今の高度に発展したネットワーク社会では、かなり相対的なものになりつつあるように思います。素人の未成年者が書いた「携帯小説」が「ブレイク」するなどという現象もすでに出ていることからも、このことが窺われます。
地方の小さな町に暮らしていた当時12歳の小学生が描いた「絵本」が裁判で問題になったことがあります。その「絵本」(これはその小学生の著作物です!)は、ちょっとしたきっかけで、後に、日本国内はもとより、世界的に話題になったのですが、その「話題性」(ある意味では「商業性」と同義)が契機となってその小学生の描いた絵本の著作権に関する争いが訴訟に発展したものでした。

弊社商品に使用するキャラクターデザインを外部のフリーのイラストレーターに発注することを検討しています。もちろん、相応の制作費(報酬)を相手方に支払う予定です。この場合、出来上がったキャラクターデザイン(イラスト)の著作者は、弊社になるのでしょうか、それとも、外部のイラストレーターになるのでしょうか。

著作権法上、「著作者」とは、「
著作物を創作する者」(法2条1項2号)、すなわち、著作物を「創作」(表現)するという事実行為を現実に行った者をいいます。著作物(設問ではキャラクターデザイン(イラスト))の制作を発注(委託)する場合、その発注者(委託者)が著作物を創作するわけではありませんから、設問の場合、あなたの会社(発注者・委託者)が当該キャラクターデザイン(イラスト)の「著作者」となることはありません。そのデザイン(イラスト)の著作者は、現実に当該デザイン(イラスト)を創作する、あなたの会社が制作を委託した相手方(受託者)であるその「外部のフリーのイラストレーター」ということになります。このこと(現実に創作行為をした者が著作者である、という点)は、あなたの会社が相手に対し「いくら報酬を支払ったか」ということとは一切関係ありません(相応の報酬の支払いによって著作権の買い取りと評価できるかどうかということとは、別の論点です)。
あなたの会社が、そのキャラクターデザイン(イラスト)を、ビジネスを遂行する上で円滑に利用したいのであれば、あらかじめ(発注の際に)、相手方としっかりとした内容の「デザイン(イラスト)利用許諾契約」を結ぶか、創作行為によってすでに相手方に発生しているそのデザイン(イラスト)に関する「著作権」を買い取ること(著作権の譲渡を受けること)を検討するべきです。ビジネス戦略上注意を要するところです。



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