[e013]職務著作の該当性(2)

著作権法15条1項は,法人等において,その業務に従事する者が指揮監督下における職務の遂行として法人等の発意に基づいて著作物を作成し,これが法人等の名義で公表されるという実態があることにかんがみて,同項所定の著作物の著作者を法人等とする旨を規定したものである。同項の規定により法人等が著作者とされるためには,著作物を作成した者が「法人等の業務に従事する者」であることを要する。そして,法人等と雇用関係にある者がこれに当たることは明らかであるが,雇用関係の存否が争われた場合には,同項の「法人等の業務に従事する者」に当たるか否かは,法人等と著作物を作成した者との関係を実質的にみたときに,法人等の指揮監督下において労務を提供するという実態にあり,法人等がその者に対して支払う金銭が労務提供の対価であると評価できるかどうかを,業務態様,指揮監督の有無,対価の額及び支払方法等に関する具体的事情を総合的に考慮して,判断すべきものと解するのが相当である。
平成15年4月11日最高裁判所第二小法廷[平成13(受)216]

著作権法15条1項にいう「法人等の業務に従事する者」に当たるか否かを決するに当たって斟酌すべき当該法人等の指揮監督の内容は,必ずしも当該著作物の創作性に寄与するものであることを要せず,業務遂行や労務管理等のための一般的なものでも差し支えないものというべきである。
平成20年09月24日那覇地方裁判所[平成19(ワ)347]

「法人等の業務に従事する者」には,当該法人の代表取締役も含まれるものと解すべきである。
平成21年06月19日東京地方裁判所[平成20(ワ)12683]

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