[e113]著作権(広義)一般

著作物について著作者人格権が認められるゆえんは、著作物が思想感情の創作的表白であつて、著作者の知的、かつ、精神的活動の所産として著作者の人格の化体ともいうべき性格を帯有するものであることを尊重し、これを保護しようとすることにある(。)
昭和58年02月23日東京高等裁判所[昭和55(ネ)911]

バージョンアップについては,著作権法20条2項3号の範囲を超える改変が見込まれる場合は,同一性保持権の放棄あるいは包括的に翻案を許諾することも可能である(。)
≪平成19年07月26日大阪地方裁判所[平成16(ワ)11546≫
【コメント】
もっとも、本件において、同一性保持権(著作者人格権)が放棄できるかどうかが直接の争点となっていたわけではありません。

著作権が成立するためにはいかなる方式の履行も必要ではなく(著作権法
17条2項),著作権者であることを表示していなければ権利行使ができないものではない(。)
平成23年10月31日知的財産高等裁判所[平成23(ネ)10020]

著作権は,著作者が著作物を創作した時点で直ちに著作者に生じる権利であるから,いまだ著作物が創作されておらず,著作物の内容が具体化される前に,あらかじめ合意によって,著作権の原始的帰属を決定することはできないものというべきである。
平成15年11月28日東京地方裁判所[平成14(ワ)23214]

著作権の原始的な帰属主体は,上記のとおり,著作者である(著作権法17条)から,客観的に著作者としての要件を満たさない者について,著作権が原始的に帰属することはあり得ず,仮に,当事者間において,著作者でない者につき著作権が原始的に帰属する旨の合意が成立したとしても,そのような合意の効力を認めることはできないと解さざるを得ない。
平成16年03月31日東京高等裁判所[平成16(ネ)39]

「専有」【注:法21条~法28条参照】とは,物権的な排他的支配権を意味するものと解することができ,その内容としては,自らこれを利用し他人には利用させないことも,自ら利用しつつ他人にも利用させることも,自らはこれを利用しないで,他人に利用させることも,自らもこれを利用せず他人にも利用させないことも,すべて当然に含んでいるものというべきである。
平成13年09月18日東京高等裁判所[平成12(ネ)4816]≫

仮に原告によるソフトウェアのプログラムの使用が使用許諾の範囲を逸脱していたとした場合、それは、使用許諾契約に違反する余地があるとしても、その故に、原告の作成した作品の著作権が原告に帰属することが否定されるとする根拠はないし、原告による著作権の主張が当然に許されなくなるとする根拠もない。
平成15年12月18日大阪地方裁判所[平成14(ワ)8277]

少なくとも,控訴人主張の肖像権,プライバシー権,名誉権,著作権,パブリシティ権等に係る契約であれば,当事者の合意によって契約は成立し,契約書等の書面の作成は,契約成立の要件ではない。
平成18年02月28日知的財産高等裁判所[平成17(ネ)10110]

一般に,作成者等の権利者において,プログラムを公開して誰もが無償でアクセスして使用できる状態にすること,すなわち,当該プログラムを無償で配布していわゆるフリーウェアとすることはあり得るものの,通常は,著作権についてまで放棄するものではなく,意に反して同プログラムが使用されることを防ぐために,変更や再配布の制限など同プログラムの使用等について何らかの条件を付すことが多いと解される。
平成26年8月27日知的財産高等裁判所[平成25(ネ)10085]

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