[e120]機械設計図・製品図面の侵害性

著作権法において、「複製」とは、印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することをいう(著作権法2条1項15号)のであり、設計図に従って機械を製作する行為が「複製」になると解すべき根拠は見出し難い。原告は、それに基づいて製作することが予定されている設計図については、複製に建築に関する図面に従って建築物を完成することを含む旨規定する著作権法2条1項15号ロを類推適用すべきである旨主張する。しかしながら、右規定は、思想又は感情を創作的に表現したものであって学術又は美術の範囲に属するものであれば、建築物はそれ自体が著作物と認められる(著作権法10条1項5号)から、それと同一性のある建築物を建設した場合はその複製になる関係上、その建築に関する図面に従って建築物を完成した場合には、その図面によって表現されている建築の著作物の複製と認めることにするものであるが、これに対して、原告矯正機の如き実用の機械は、建築の著作物とは異なり、それ自体は著作物としての保護を受けるものではない(それと同一性のある機械を製作しても複製にはならない)から、原告の右主張は採用できない。
平成4年04月30日大阪地方裁判所[昭和61(ワ)4752]≫

著作物たる「学術的な性質を有する図面」(著作権法10条1項6号)であっても,これに従って製品を製造することは,建築物の場合(著作権法2条1項15号ロ)を除き,複製や翻案には当たらないと解される。
平成24年12月06日大阪地方裁判所[平成23(ワ)2283]

著作権判例エッセンス トップ 


     Kaneda Copyright Agency
     カネダ著作権事務所


      Home  メール相談  契約マネジメント  文化庁登録マネジメント  侵害対応マネジメントその他 
      アメリカ著作権局登録マネジメント