[e123]著作財産権侵害に基づく慰謝料請求

当該著作物に対する同一の行為により著作財産権と著作者人格権とが侵害された場合であつても、著作財産権侵害による精神的損害と著作者人格権侵害による精神的損害とは両立しうる(。)
昭和61年5月30日最高裁判所第二小法廷[昭和58(オ)516]

財産権の侵害により被った精神的苦痛については,一般に,損害の回復により慰謝されるのであって,損害の回復によってもなお慰謝されない精神的苦痛が生じた場合において,慰謝料を請求することができるというべきである。
平成15年07月18日東京高等裁判所[平成14(ネ)3136]≫

財産権の侵害に基づく慰謝料を請求し得るためには,侵害の排除又は財産上の損害の賠償だけでは償い難い程の大きな精神的苦痛を被ったと認めるべき特段の事情がなければならないものと解される(。)
平成16年06月29日東京高等裁判所[平成15(ネ)2467等]

本件各使用によって侵害されたのは原告の著作権(複製権)であり、財産権である。そして、一般には、財産権が侵害されたことによって、被害者に精神的苦痛が生じたとしても、その苦痛は、原則として、財産的損害が賠償されることによって慰謝されると解すべきである。
もっとも、侵害された財産権が、被害者にとって、単なる財産的価値にとどまらず、特別の精神的価値があるものであり、その侵害によって、財産的損害の賠償によって十分に慰謝されないなどといった特段の事情がある場合には、財産的損害の賠償の他に、慰謝料の請求を認める余地があると解される。
平成17年12月08日大阪地方裁判所[平成17(ワ)1311]≫

財産権侵害の不法行為であっても、加害者の加害態様の悪性が特に強く、財産的損害とは別に精神的損害が生じたと認められる場合には、財産的損害の賠償の他に、慰謝料の請求を認める特段の事情となり得る(。)
平成17年12月08日大阪地方裁判所[平成17(ワ)1311]≫

著作財産権である複製権侵害を理由に慰謝料を請求するためには,侵害された財産権が当該被害者にとって特別の精神的価値を有し,そのため,単に侵害の排除又は財産的損害の賠償だけでは償い得ないような重大な精神的苦痛を被ったと認められる特別の事情がなければならないと解される(。)
平成17年07月20日東京地方裁判所[平成17(ワ)313]

著作権判例エッセンス トップ 


     Kaneda Copyright Agency
     カネダ著作権事務所


      Home  メール相談  契約マネジメント  文化庁登録マネジメント  侵害対応マネジメントその他 
      アメリカ著作権局登録マネジメント