[e126]上映権の射程範囲

同装置【注:映像の連続再生を伴うレーザーディスクカラオケ装置(本件装置)のこと】で使用されるレーザーディスクはその中に原告の管理する音楽著作物(管理著作物)の歌詞の文字表示及び伴奏音楽とともに連続した映像を収録したものであり、映画の効果に類似する視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物であるから、著作権法上は、映画の著作物に該当する(2条3項)。そして、本件装置により右レーザーディスクを再生するとき、モニターテレビ画面には収録された連続した映像と音楽著作物の歌詞の文字表示が映し出され、スピーカーからは収録された管理著作物の伴奏音楽が流れ出るのであるから、これが映画の著作物の上映に該当することは明らかである。したがって、モニターテレビに管理著作物の歌詞の文字表示が映し出されることはその管理著作物の上映に該当するし、スピーカーから流れ出る管理著作物の伴奏音楽も、(中略)映画の著作物の上映に該当する(。)
(略)
したがって、同被告らが本件店舗において本件装置により管理著作物を収録したレーザーディスクを再生しこれに合わせてホステス等従業員や客に歌唱させるときは、それは、管理著作物の上映(歌詞の文字表示と伴奏音楽部分)と演奏(歌唱部分)に当たり、これらの行為をすることは、原告の管理著作権の上映権及び演奏権の侵害となるといわざるを得ない。
平成6年03月17日大阪地方裁判所[昭和63(ワ)6200]≫

本件映画は本件漫画の二次的著作物であり,原告は本件映画の上映権を有するから,原告の許諾なく本件映画を公に上映した場合には,原告の本件映画に係る上映権を侵害したことになる。
原告は,被告の具体的な上映行為として,本件各映画祭における上映を主張する。確かに,被告が本件各映画祭に本件映画を出展し,本件各映画祭において,本件映画が上映されたことは認められる(前提事実)。
しかしながら,上記のとおり,上映とは,著作物を映写幕その他の物に映写することであるから,本件各映画祭において,その主催者ではなく,被告が本件映画を上映したとは直ちにいい難い。
この点,原告は,本件各映画祭では,被告の応募行為に対応して本件映画を上映したものであり,被告は,映画監督・製作者としての名声や入賞すれば賞金を得るなどの利益を享受するから,被告が上映行為の主体である旨主張する。しかしながら,被告の出展が本件各映画祭における上映の契機であることや,原告の主張する被告の利益を考慮したとしても,被告が本件各映画祭における上映の枢要な行為をしたとは認め難いし,その他これを認めるに足りる証拠もない。
したがって,被告が本件各映画祭において本件映画を上映したとは認められないから,被告が原告の本件映画に係る上映権を侵害したとは認められない。
平成25年11月22日 東京地方裁判所[平成25(ワ)13598]

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