|
先ずは入門したての新入生の時の話である。新到(しんとう)と呼ばれる。さて新到の仕事は俗に言う下っ端仕事だ。その辺の話を思い出すままに書いていこうと思う
新到の仕事はいろいろある、飯台看(給仕係)、茶礼当番、東司汲み、ゴミ取り・・・・・ほとんどの雑用は新到がやる、しかし本当の意味での仕事がある。
それは
怒られることだ
怒られるのが仕事なのだ。何をしても怒られる、そりゃそうだ入ったばかりで分からないのにできるわけがない、できなくて当たり前なのである。しかしできなければ怒られる、怒られて当たり前。いや怒られるための期間それが新到と考えていい。上も意地悪でしかってるわけではないのだ、先ずは今までしみこんできたワガママや身勝手な自我を取り外す必要があるのである。しかし怒る方もっとつらい、自分が嫌だったことを人にやるのは心が痛む。
怒られて当たり前なのだからどんどん怒られればいい、ただし同じ事で何度もいわれるのは自分が何も進んでない証拠である、
「できなくても怒られればいいや」
ではそれ以上、前に進むことはできない
「今度は怒られないように言われたことはできるようにしてやるぞ」
と一生懸命やることでたとえ100言われたことが全部できなくても昨日よりも少しでも進歩してこそ、修行なのだ、そしてそのうちこつを掴むと100言われたことが120とかできるようになってくるのである。
とにかく怒られるがめげることなく、怒られるのが仕事、前にすすでこその修行と一生懸命にやるときだ。
|
|