開山大覚禅師遺誡五条
一つには、松源の一派僧堂の規有り。専ら坐禅を要す。其の余は何をか言わ ん。千古之を廃す可から不廃すると則ば禅林何くにか在る。宜しく守り行べ し。
二つには、福山の各庵、済洞を論ぜ不、和合を輔弼して、仏祖の本宗を昧すこ と莫れ。
三つには、戒は是僧体、葷酒肉臠門前に鬻ぐことを許さ不。何に況んや山中に 入るるをや。
四つには、参禅学道は、四六文章に非ず。宜しく活祖意に参ずべし。四話頭を 念ずること莫れ
五つには、大法非器に授くること莫れ、吾が宗の栄衰唯此に於在るのみ矣。
山僧が遺訓它事無し、嘱嘱
住山蘭渓道隆 白す
* 矣は読まない
ひとつには、しょうげんのいっぱそうどうのきありもっぱらざぜんをようす。 そのよはなにおかいわん。せんここれをはいすべからずはいするときんばぜん りんいずくにかある。よろしくまもりおこのうべし。
ふたつにはふくさんのかくあんさいとうをろんぜず、わごうをほしつして、ぶ っそのほんしゅうをくらますことなかれ。
みつには、かいはこれそうたい、くんしゅにくれんもんぜんいひさぐことをゆ るさず。ないかにいわんやさんちゅうにいるるおや。
よつには、さんぜんがくどうはしろくぶんしょうにあらず。よろしくかっそい にさんずべし。しわとうをねんずることなかれ。
いつつには、だいほうひきにさずくることなかれ、わがしゅうのえいすいただ ここにあるのみ。
さんそうがゆいくんたじなし、ぞくぞく
じゅうざんらんけいどうりゅうびゃくす