山口家住宅 The Yamaguchis house 糸魚川市



日本海に注ぐ糸魚川市の早川を上流に8キロ。途中、支流の谷根川に沿って西に折れ、杉林の街道を抜けると,青々とした棚田が広がる。どっしりとした民家が坂道の両側に並ぶ、のどかな農村風景の中、ひと際立派な青い屋根の民家が「山口家住宅」は、月不見の池の南西約500メートルの下出集落の中にある。

木造平屋建て、けた行き20・4メートル、はり間10・2メートル。寄せ棟造りのかやぶきで、現在の屋根は鉄板で覆われている。家に残っていた2冊の普請帳から江戸後期、1779年の建造とされる。家の北側ほぼ半分に土間が広がり、かつてのうまやには車や農機具が置かれている。居室は、20畳の茶の間、12畳の座敷、奥寝間、ダイドコ(台所)の4室が田の字型に並ぶ。屋根のひさしの下の小部屋やミズヤ(炊事場)は後に建て替えられた。

全体的に柱が太く、ほぼ1間ごとに立ち、床も約90センチと高い。同地区は毎年2メートル近い積雪があり、住宅には豪雪に耐えられる特長がいくつも見られる。

昭和52年01月28日、国指定の重要文化財に指定された。








山口家住宅 地図 ストリートビュー









The present house of the Yamaguchi family, which has served as the village chief for generations, was built in 1779 according to the Fuchincho (fuchin-cho) at the time of construction.