大ザレの滝 Ozale Falls 佐渡市



大野亀から南へ7kmほど下った場所にある大ザレの滝は、海に向かって落下する珍しい滝。全長100mの滝が断崖絶壁にほとばしる姿がダイナミックだ。
バス停「真更川」から1.9km。山居の池から流れ出る大ザレ川が日本海に注ぐところに高さ新潟県一の海府大橋が架かる。橋は、長さ100㍍、幅4㍍。
橋の下手は断崖になっており、ここに落差約70㍍の大ザレ滝がかかっている。橋上からは音だけしか聞こえないが、橋のたもとから15分ほど歩いて海岸まで下れば、その雄姿が眺められる。流れてきた沢が一気に日本海に落ちていくさまは、豪快そのものである。冬は季節風をまともに受け、荒々しい日本海を前に氷瀑となる。
一般的には、近くの漁村の民宿で船を出してもらい見に行く。
滝の上流には伝説に包まれた神秘的な山居の池があります。※ストリートビュー

(名前の由来)

地形用語で「ザレ(散れ、溢れ)」は、山の斜面などが崩れて、岩や石、砂がガラガラと積み重なっている場所を指す。この滝の周辺は地質的に崩れやすく、標高100m付近から海岸にかけて「ザレ地(崩壊地)」が広がっている。「大きなザレ地にある滝」または「大きなザレ場を流れ落ちる滝」という意味で、古くからこの名前で呼ばれている。

(見どころ)

🤩海府大橋からの「空中散歩」のような視点
滝の真上を跨ぐ「海府大橋(高さ約100m)」の中ほどから海岸側を覗き込むと、滝の「滝口(落ち口)」を真上から見下ろすことができる。足がすくむような高さから、白い飛沫を上げて海へと突き進む滝の流れをダイレクトに観察できる。荒波に削られた外海府海岸の険しい断崖を、滝が真っ二つに切り裂くような地形の妙を楽しめる。
🤩海岸(滝つぼ)からの「見上げる大迫力」
険しい遊歩道を降りて海岸まで辿り着くと、約70mの落差を誇る滝の全貌を正面から拝める。上段と下段の2段構成になっており、特に下段が豪快に海へと注ぐ姿は圧巻。滝つぼがほぼ海に直結しているため、打ち寄せる日本海の荒波と、山から流れ落ちる淡水が混じり合う独特の光景が見られる。
🤩「日本の秘境100選」にふさわしい手かずの自然
観光地として過度に整備されていないため、佐渡本来の厳しい自然を体感できる。新緑の季節は周囲の岩肌とのコントラストが美しく、秋には紅葉に彩られた断崖を流れる滝がより一層神秘的になる。

(遊歩道)

大ザレの滝の遊歩道は、一般的な観光地の「散策路」とは異なり、本格的なトレッキング・登山に近い険しいルートとなっている。海府大橋の南側(相川方面寄り)にある駐車スペース付近に、海岸へ降りる入り口がある。約100m(ビル30階分に相当)を一気に昇り降りする。所要時間は片道約30分〜40分(往復で1時間〜1時間半)が目安。健脚向き。

(言い伝え)

🌌山居の池の伝説(お仙と龍神)
昔、佐渡の真更川という集落に、お仙という美しい娘がいた。お仙はある日、山奥の「山居の池」で、一人の立派な若者に姿を変えた池の主(龍神)と出会い、恋に落ちた。二人は毎日池で会うようになったが、実はその若者は龍の化身だった。お仙は若者に誘われ、ついに人間界を捨てて龍神と共に池の底(龍宮)で暮らす決意をする。お仙が池に入ると、それまで穏やかだった池が激しく波打ち、空はかき曇って雷鳴が響き渡った。その後、お仙の姿は二度と村で見られることはなかったという。
村人たちは、山居の池から流れ落ちる「大ザレの滝」の激しい水しぶきを、お仙と龍神が共に天へ昇る姿、あるいは二人の愛の証として語り継ぐようになった。

この伝説から、山居の池は古くから「雨乞いの地」として信仰されてきた。日照りが続くと、村人が池の周りで祈りを捧げたと言われている。





≪現地案内板≫
佐渡百選

23.大ザレの滝

かつて外海府の難所といわれたこの場所にかかる海府大橋は、昭和44年に完成した。橋の下100mあまりの断崖に海に落込む大瀑布が大ザレの滝である。海上からしかその雄姿を見ることができないが、すばらしい景観である。

佐渡百選実行委員会





大ザレの滝  地図 地理院地図











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