苗場山 Mt. Naebasan 津南町
苗場山(なえばさん)は新潟県南部、長野県北東部の県境に位置する標高2,145mの火山。日本百名山の一つで上信越高原国立公園に属する。那須火山系の輝石安山岩からなるアスピーテ式火山で、毛無火山群の主峰をなしている。 広い裾野を持ち、山頂分は、池塘とシラビソの疎林が散在する、広さ4k㎡あまりの草原状をなし、池塘の数は大小1000を超えるといわれる。最高点から1キロ歩いても標高差が120mしかない。 山頂には木道敷かれ、池塘には、コバイケソウ・チングルマ・ワタスゲ・モウセンゴケ・ニッコウキスゲといった高山・湿原植物も豊富で、春から初秋にかけて美しいお花畑となり、登山者の目を楽しませてくれる。 全山錦に染まる紅葉のころの眺めもすばらしい。古くから稲作の守り神としての信仰を集め、山頂には伊米神社が祀られている。 苗場の山名は、池塘にミヤマホタルイやヤチスゲが苗のように繁って苗代田のような外観を呈していることから、山名を「苗場山」としたとの説がある。 登山道は上越新幹線の越後湯沢駅から清津川を渡り、和田小屋、神楽ガ峰を経由する祓川コースが一般的である。和田小屋から4時間30分で山頂へ。頂上に立てば、日光連山、奥秩父の山々、北アルプスは全山見渡せる。 東側の山麓はスキーリゾートエリアとしても知られる。西側の山麓、中津川に沿った峡谷には秘境・秋山郷がある。 山頂で宿泊の場合、「山頂ヒュッテ(電話:025-767-2297)」※ストリートビューを利用する。営業時間、料金、予約状況をあらかじめ確認しておきたい。現在はWEBからの予約のみとなっている。(案内図) 🔶祓川コース町営駐車場から和田小屋へは車道を歩く。和田小屋を出るとブナ帯に入り、6合目を過ぎるとダケカンバが多くなり、下ノ芝※ストリートビューに着く。さらに高度を上げて中ノ芝※ストリートビューへ出ると一気に視界が開ける。上ノ芝を過ぎると右手にスキーで初登頂した酒井、松本両氏の顕彰碑※ストリートビューがある。股スリ岩に出ると初めて右前方に苗場山が姿を現し、神楽を舞ったという伝説の神楽ヶ峰(2029.6m)※ストリートビューに着く。この尾根にはゴゼンタチバナ、モミジカラマツ、タテヤマウツボグサ、ニッコウキスゲ、クルマユリ、ウラジロヨウラク、トモエシオガマなどが咲いている。富士見坂を下って雷清水※ストリートビューで水を補給する。7月中旬にはヒメシャジンなど50種以上の高山植物が咲き誇るお花畑となる。雲尾坂※ストリートビューの急登を登り、ヒカリゴケを過ぎると突然山頂に飛び出す。 🔶大赤沢コース国道425号を長野県側に入り、生コン工場※ストリートビューをすぎて工事道路※ストリートビューを終点まで入ると、新しい登山口がある。車は道脇に停めることになる。道を登っていくと三合目の第一展望台に着く。急登すると猿面峰(1832m)に着く。ここからは、苗場山の北面と神楽峰、霧ノ塔もすぐ近くに見える。 1時間急坂を登り切ると頂上は近い。突然、平地になり、オオシラビソの林間を抜けると頂上の山小屋遊仙閣が現れる。 🔶小赤沢コース3合目まで林道が整備され、駐車場とトイレが設置がある。尾根に出て25分くらいで4合目に着く。5合目までは落葉樹が多く、6合目に向かってオオシラビソ、ダケカンバの林の中を進む。斜面の草地にはシラネアオイ、エンレンソウ、ミツバオウレンが競って咲いている。6合目を越えた辺りから8合目までコース最大の急峻を登る。ここから木道が敷設され9合目を通過する。大きな岩の上を歩いているような道に注意を払ってオオシラビソの林間を抜けると、いよいよ山頂も間近だ。赤倉山コースと合流すれば、「春の苗代の場」と例えられた無数の池塘群を持つ広大な湿原が眼前に姿を現す。
苗場赤湯周辺のブナ林元橋登山口から、苗場山登山道を徒歩行程4時間でブナ林の真ん中にある秘湯赤湯温泉に着く。赤湯から清津川を渡り登山路である昌次新道を、1時間ほど登ると、ブナ林のあるフクベ平に至る。残雪の時のフクベの平ブナ林はとりわけ美しい。 標高1500m、傾斜の緩い東斜面に樹齢300年をこえる一抱えものブナが、白い肌の幹に美しい紋様を浮かべてうっそうと繁り、まさに原生林のたたずまいである。 |
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