新しい脈波検査(血管年齢測定器)を導入しました!
当院では、以前より脈波検査(baPWV/ABI)を導入し患者さんの診療・生活指導に活用しておりましたが、このたびフクダ電子社製の脈波検査装置(CAVI)に変更しました.
新しい脈波検査装置(以下 CAVI)は心臓から足首までの脈波速度をしっかり測定し“心臓から足首までの血管の硬さ”を示す指標としています.従来法では対象血管がどこから始めているかはっきりしていませんでしたが、CAVIでは脈波のスタートである心臓の大動脈弁の解放時から足首に到達するまでの速度を正確に測定しています.
また、従来法では血圧の変化に依存しており収縮期血圧(上の血圧)が高いほど高値になり、同じ患者さんでも季節により測定値が変動する現象がありました.CAVIでは測定方法の違いにより血圧の大きな変化にもほとんど影響を受けません.
さらに従来法では左右同時に加圧が始まり血管反射神経の影響が出ていましたが、CAVIでは右上下肢→左上下肢の順に加圧が始まるため血管反射神経の影響を抑えています.
導入してからまだ数名の患者さんしか検査しておりませんが、従来法の検査結果に比較して血圧が高いかたでも血管年齢は患者さんの年齢に近い数値が出ているような気がします.これからは日常の診療にCAVIを積極的に活用して患者さんの生活指導に活用できれば良いかと思います.