「なによ、ここは

アスカは辺りを見回した。

周囲は赤と白に彩られている。

白い大地に赤い湖。

空は暗黒。

湖の岸に自分は立っている。

寄せては返す赤い波。

赤い水LCL?

湖の中央には巨大な白い人型の物体が存在していた。

それが一体何なのか、自分が知っている

知っている気がするのに思い出せない。

えーと、私何やってたんだっけ?」

 

たしか………………思い出せない。

 

「それにしてもシンジは何やってんのよ! アタシをこんなところに一人に

 

一人

一人

……ひとり

………ヒトリ

 

アスカの体が震え出す。

何よ、何だってのよ! 私は大丈夫。昔の私じゃない! 一人でいいって強がって大丈夫ぶっていたけど本当は寂しかった私じゃ

それって結局、一人がイヤということには違いないか。ねえシンジどこ?早く迎えに来てよ」

涙がこぼれ落ちる。

それもかまわない。

シンジがいないと寂しいのは本当だから。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

『何を願うの? 何を望むの?』
 
 
 
 
 
 
 
 


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