【新世界エヴァンゲリオン】

 

 

 

<修学旅行3日目 京都市内>

 

 

3日目、グループ単位の自由行動である。

当然の事ながらミサトはシンジ達と一緒にいた。マヤは別グループに随行している。

「しかし、さすがに2日も回った後だとメジャーな名所は残ってないわね〜」

ガイドブックを見ながらミサトが言った。

最初の2日で金閣寺や清水寺等々代表的な名所は既に回り尽くしている。そのため3日目はその後に残る名所を各々探し回ることとなっている。一応は古文・日本史の授業を兼ねているという話だが真相は不明である。

「古い街並みを歩くだけでも結構楽しいですよ」

シンジが言った。

「そうですね。私こういう所好きです」

マユミも同意する。

「シンジも山岸も渋いね」

ケンスケは古い街並み(をバックにした女性陣)の撮影にいそしんでいる。

「まっセカンドインパクト前なんてレベルの古さじゃないもんね」

マナは辺りの家屋を見回した。

瓦屋根が延々と続くというだけでも実感が違う。第三新東京市ではまず見る事は不可能な景色だ。

「結構、悪くないわね。ヨーロッパの古城なんかとはひと味違うわ」

思いの外楽しんでいる様子のアスカ。

「アスカ、お城とか行ったことあるの?」

「一応ね。ま、いまいちだったけど」

「いいわね。私も一度行ってみたいわ」

「わいは日本の城に行ってみたいけどな」

「そうね鈴原ってそういう感じよね」

一通り意見が回った後あることに気付く一同。

ミサトがこめかみを押さえる。

シンジくん」

「すいません。油断してました」

ため息をつくシンジ。

「別にシンジのせいじゃないわよ」

「そうね、悪いのはあいつだわ」

「しゃーないやっちゃな」

フィフスチルドレンこと渚カヲルはこりずに迷子になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【第八話 いざなえるモノ】