【新世界エヴァンゲリオン】

 

 

 

チルドレンのお部屋−“破”編−

 

 

 

 

 

アスカ「コホン。えーと、そんなわけで……

マリ「真希波・マリ・イラストリアス参上ーーーっ!!!!!」

アスカ&シンジ「!?」

マリ「初めての人ははじめまして! 久しぶりの人はお久しぶり! って、私ここ来るの初めてなんだからみんな初対面に決まってんじゃん! あっはっはっはっはっは!!!」

レイ「……」

マリ「もうみんなここのことなんか忘れてんだろね! 私は前のことなんかちっとも知らないけどさ!」

アスカ「ちょっ……」

マリ「あ、でも私の設定ってまだ全然明かされてないから意外と知ってて当然だったりしてね! って言っても、後1回じゃ私の個別設定の話なんかしてる暇なんかないっての! あはははははは!!!」

シンジ「えーと……」

マリ「設定っていえばまだ出番もちょっとだけだから性格とか口調とかこれでいいの? って話もあるけど細かい事は気にしない気にしない!!」

レイ「……」

マリ「ま、私は次もいい感じに活躍できればそれでいいって感じ!? ん? ただやられてただけだって? なーに言ってんだか、一回目はちゃんとお役目果たしたし、二回目はちゃーんと時間も稼いだし主人公君も送ってあげたじゃん? ん? 送ったっけ? ま、いーや結果オーライ!」

アスカ「いい加減に……」

マリ「そーそー、要は作者が“破”を観てきたんでちょっと試しに書いてみよって話。まぁ作者は原作の設定を大事にする方だからここはちょっとしたお遊び。なんか書くならきっちり次を観た後って事で。私なんか次では死んじゃったりしてね。いわゆる三度目の正直って奴? あはははははは!! げほげほっ!!」(←笑いすぎで咳き込んだ)

 

カヲル「大丈夫かい? ほらお茶だよ」

マリ「こりゃどうも、っと。ずずず……ふー、落ち着いた」

カヲル「気はすんだかい?」

マリ「まぁ、そこそこは。あー悪かったね」(←言ってることとは裏腹に特に悪いと思っていない顔をしている)

アスカ「悪かったね、じゃないわよ! 新入りの分際でいったいどういうつもりよ!?」

マリ「だから活躍はしてるでしょ? TV版ならそれぞれ一話近く持っていけるくらいには。でもさぁやっぱ劇場版の尺だと印象が薄れるじゃない? 最初の方はすぐにそちらさんの出番でしょ。こっちはゲッター3かガンタンクかって感じの戦車ボディなのに、そっちは華麗に空中戦。屋上で主人公君に飛び込んだときはまずまず……まぁ普通のゲームならフラグの一つも立つって所なんだけど、“序”から1番さんの猛攻が続いてるじゃない? あれじゃあ主人公君も私なんか気にもしてないだろうし。そうそう、それで思い出したけど、駄目だよ2番さん。せっかく夜這いをかけておいて、手は出さない、出させないじゃ」

アスカ「なっ!?」

マリ「あそこで一線を越えておけば逆転できたと思うんだけどなぁ、やっぱり両方で匂い付けし合ってた主人公君と1番さんに割って入るには強引さ、いわゆる押しが必要だよ、うん」

レイ「……」

アスカ「レイ!? 誤解よ! 確かにちょっとシンジの部屋には行ったけどアンタが気にするような事はなんにも!」

レイ「大丈夫。わかってる、アスカは優しい、って」

アスカ「……」(赤くなる)

マリ「本当にね。まさかあそこで二人の仲を取り持とうとするなんて驚天動地の展開だね。いや、私は前のことは知らないんだけどさ」

カヲル「それを言うならシンジ君もだね。そもそもはシンジ君のお弁当攻勢から。それこそ十数年前ならどこのHPのSS? というような展開だよ。それとも、ここは、さすがだね、シンジ君。とすべきかな?」

シンジ「カ、カヲル君」

マリ「男の子の弁当に触発されて料理修行を開始する女の子二人! いやー萌えるなぁ、じゃなかった燃えるなぁ。世の男子諸君。そんなわけで料理の一つもできないと彼女はできないぞ。まぁ料理が出来たからといって必ず彼女ができるってわけでもないけどね」

アスカ「ちょっと……いい加減に……」

マリ「萌える、といえば、1番さん。絶賛萌えばらまき中だね。おまけにお父さんにも攻勢を掛けるなんてやるじゃん?」

レイ「? よくわからない。私はただぽかぽか……」

マリ「いいのいいの。あなたはそのままでいなさい。今のところあなたと主人公君の絡みは世のSS書きが……まぁそれなりの割合の人が理想とする展開っぽいから」

レイ「?」

カヲル「つまり、君は死ぬこともなく、助けに来てくれたシンジ君と一緒にいて離れないようにすればいいってことさ」

レイ「わかったわ」

シンジ「ア、アスカ大丈夫?」

アスカ「ふーん、だ。いいじゃんシンジはレイと仲良くしてればさ。あーいぃなあレイ。あたしなんか予告に出てこなかったら封印のままかと思っちゃったわよ」

シンジ「いや、その……」

マリ「ちょっとなにいじけてるの2番さん」

アスカ「その2番ってのやめなさいよ!!」

マリ「仕方ないじゃない。私たちまだ会ったことないからなんて呼ぶことになるかわからないんだから。あ、会う前に話終わっちゃうかもね?」

アスカ「うーっ、がるるるるる」

カヲル「まぁまぁ。実際アスカ君は活躍したじゃないか。初戦で使徒を単独撃破。参号機のテストパイロットを買って出ることでレイ君とシンジ君の仲を取り持ち、他のパイロットが犠牲になることを防いだ。おまけに予告編のあの様子だとまた活躍しそうじゃないか」

マリ「あー、あの眼帯とかいいよね。今の流行だと独眼竜政宗とか?」

アスカ「ま、まぁね。コ、コホン。そ、そんなわけだからシンジ、レイ」

シンジ&レイ「?」

アスカ「つ、次もあたしが活躍して邪魔者はやっつけてあげるからその……離すんじゃないわよ」

シンジ&レイ「……」(とてもいい笑顔を浮かべる)

アスカ(赤い顔で)「ま、まぁ、あたしはこの新世界で十分幸せを満喫させてもらってるから、新劇場版ごとき、ちょーっとレイに譲ってあげたって、べ、別に平気だし」

マリ「パリパリ(←お茶請けの煎餅を食べる音)、新劇場版が終わったらここを旧世界とかにして新・新世界とか始めたりしてね」

アスカ「そこうるさい! 意外にありそうだから怖くなるでしょ!!」

マリ「あーそうそう。さっきの質問途中で話がそれちゃったけど、そんなわけで出来る限り印象付けしたかったわけ。わかった?」

アスカ「……ほんと脈絡ないわね、アンタ」

マリ「こっちの兄さんみたいに美味しいところだけもっていけるといいんだけどねぇ」

カヲル「ん? 何の事かな?」

マリ「“序”も“破”も美味しいところもっていってるじゃない。これで次もスタッフロールの後とかだったら完璧だね。まぁしがない新入りは細々と出番をとりますよっと」

アスカ「……そうね。ようやく思い出したわ」(ぱきぱきと指を鳴らす)

カヲル「おや? どうしたのかなアスカ君。随分久しぶりに殺気を感じるなぁ」

アスカ「へぇ、シンジとレイの乗った初号機を突刺しといてそんな口を利くわけ?」

カヲル「いやぁ、あれには深い訳が……」

マリ「そういえばリターン物みたいな台詞も吐いてたけど、今回はまだ会ってないんじゃ主人公君は落とせないんじゃない?」

アスカ「そうそう、その辺もきっちり聞きたいところよねぇ……あんたたちもそうでし? ん?」

シンジ「そうそう、その順番で時間差をつけて材料を煮込むんだよ」

レイ「わかったわ」

アスカ「……」(←鍋の前で料理教室中の二人を見て更に機嫌が悪くなった)

マリ「ほい」

アスカ「? なにこれ?」

マリ「“破”で使った……うーん、まぁドリルってことで」

アスカ「そう……借りるわね」チュィィィィィーーーーン、と回転音が響く。

カヲル「あははははは。さて、僕は月に忘れ物を取りに……」

アスカ「逃がすかーーーっ!!!」

(画面外に消える二人)

マリ「そーそー、前の4番君はお役御免なので今回はお休み。ん? そういや私って何番目……数字がつくとも限らない、か」

(しばし考え込む)

マリ「ま、そんなのどうでもいっか。お二人さーんごはんまだー?」

レイ「もう少し……」

シンジ「あれ? アスカとカヲル君は?」

マリ「ん? あぁ食前の運動とかじゃない? 封印とか月面とかでどっちも運動不足っぽいし」

シンジ「そうですか……って、ええええ!? これで終り!? あのまだオチとか……」

マリ「いーのいーの、細かいことは気にしない。幸せは〜歩いてこない、だ〜から歩いて行くんだよ、っと。んじゃね」

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

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