2001.03.26『Mac OS X FILES』セカンド開始


『Mac OS X 10.0』製品版デビュー
●2001.03.24
 ついにこの日がやってきた。Appleアップルコンピュータ)はこの日,Macintosh環境における最新でかつ革命的なOS『Mac OS X』(まっくおーえすてん)を全世界一斉に販売を開始した。 このOSがこうやってわれわれの前に姿を現すまでにはいろんなドラマがあったようだ。Copland計画の中止,煩雑な製品ラインにおける業績悪化,Apple買収の噂,Beなどの他OS採用,NEXT買収,Jobs氏復帰,マイクロソフトの融資,iMacのヒット,MacOS 8-9の発売などなど・・・。デベロッパーやフリークに言わせると『Mac OS X』は17年間のMacintosh史上最大の変革であるらしい。それは自他共に認めることのようだ。MacOS XはUNIX譲りの堅牢なシステム,プロテクトメモリプリエンティブマルチタスクなどの機能が最大の特徴のモダンOSである。そしてその上に更にユーザーフレンドリなMacintoshらしさがミックスされている(はずだ)。昨年の10月にパリで発表された『MacOS X public beta』で得たフィードバックを取り入れ,更にMacらしさを増して今回の発売となったわけだが,いかんせん使いにくくて重たい印象を受ける新しいGUI環境や,発売直前のDVD及びCD-RWが未サポートであることの発表などでやや不安なフライング気味でのスタートとなったが,製品版とはいえMac OS Xはまだ生まれたばかりの赤ちゃんOSである。フィードバックに対するレスポンスの良さはMacOS Xのキャパシティーの大きさを示す反面ポリシーはあるのかと心配になるが,Jobs氏はMacOS Xのプレスリリースで「この先,10-15年は使えるOSにしたい」と言っている。まだ始まったばかりだ。それに後戻りはしたくない。そんな『Mac OS X』を大きな心で見守っていくのが愛あるMacユーザーの姿ではないだろうか(つきあう時間がないだけという話もある) 。どうしても放置することができない熱血漢はフィードバックされたし。



『Mac OS X』製品版パッケージ
『Mac OS X』,『Mac OS 9.1』, 『Mac OS X Developer Tools』の3枚のCD-ROMで構成されている。

Public BetaよりもMacらしくなった『Mac OS X』の画面の図。アップルメニューの『このMacについて』ではBuild 4K78となっている。正式名称は『Mac OS X version 10.0』。1.0とせずにそうしたことで従来のMac OSを尊重しているように見える。 しかしその美しいGUIの裏にはUNIXを意識した(というかそのもの?),得体の知れない物が見え隠れする。

続く



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