弥彦・灯篭まつり Yahiko toro Festival 弥彦村
日本三大灯篭神事のひとつでもある弥彦の「弥彦神社灯篭おしと舞楽」は1978年(昭和53)に国の重要無形民俗文化財に指定されている。鎌倉時代末か、室町時代にはすでに原形があったと思われる越後一の夜祭だ。名高い灯篭行列は神輿渡御と大灯篭行列が同時に行われ、その行列は1キロメートルにもなるという。 祭りの華である大灯篭は「花灯篭」と呼ばれ、20人から30人で担ぐ巨大なもの。角棒を縦約1。25メートル、横約2.5メートル、高さ約80センチの大きさに格子に組み合わせ台座を作り、その上にぼんぼりを立て、上面と側面四方に紙を張り、その上にサクラ、ボタン、キク、ショウブ、モミジなど色とりどりに四季の大きな造花を飾り立てたものである。大の男が8人ほどでやっと担げる重さがあり、1台に30人ほどつく。 この大灯篭は講中や旧社家などが製作し、側面に紙をはり、講中の名前が書かれる。大灯篭の数は、県内外各地から集まり、二十数余にものぼるという。 祭りの3日前の22日には、拝殿前の回廊にそろえられ、境内には氏子から奉納された千数百余の「田楽灯篭」が飾られる。 (1日目 24日)前夜祭は午後6時半から弥彦神社の一の鳥居前で弥彦山太鼓で幕開き。6時50分に大民謡流しが一の鳥居前を出発し、弥彦駅まで進む。(2日目 25日)夜になると燈篭に灯がはいり、弥彦は祭りムード一色になる。祭り当日の夕方、白装束の地元の小学生40人ほどが、神輿渡御の道を欅の大木を引いて清める「お欅引き」を行い、祭りに備える。夜は午後6時20分に有志による弥彦山山頂御神廟(奥の宮)からの松明行進がスタートし、弥彦神社の一の鳥居に到着する。 午後9時。奉納花火、神輿渡御と大灯篭巡行が行われる。いよいよ神輿が拝殿を出て渡御の始まり。男神、女神2基の神輿を中心に、灯篭群が、迎え灯篭・神歌楽・天犬舞童・宮司・氏子惣代・氏子役員・田楽燈篭の順に、長さ1km余に及ぶ行列を整えて街中を巡る。2台の神輿を中に、前後を大灯篭そして無数の小燈篭で固める。行列したり、もんだり、ときに大灯篭同士をぶつけ合うなどして進む。祭りのクライマックスである。巡行は2時間以上にも渡り、延々と続く光の行列はさながら火の大河のようだ。行列には肩車された稚児たちも参加している。巡行は再び拝殿前に帰る。 拝殿前にしつらえた仮舞殿で「神歌楽(かがらく)」と「天犬舞(あまいぬのまい)」が舞われる。 (3日目 26日)翌日は午前9時から拝殿で還御祭が行われ、すべての神事を終わる。弥彦神社の舞楽舞楽は神歌楽(かがらく)・天犬舞(あまいぬのまい)・太々神楽・小神楽の総称で、神歌楽と天犬舞は灯籠神事の際に、社殿前の特設の仮舞殿で灯籠にかこまれて、稚児により舞われる。太々神楽は大阪・天王寺舞楽の流れをくむといわれ、元禄時代に13曲に整理された。7曲の稚児舞と、面をつけて舞う6曲の大人の舞がある。毎年4月18日、舞殿で13曲全部が舞われる。 小神楽は単に御神楽ともいい、神子舞をいう。 大々神楽 ![]() |
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