米どころ新潟の米菓



新潟県米菓業界は日本一の出荷額を誇っており、全国をリードする産業だ。
この新潟県の発展時期は、1950年代と言われている。
それまで、米菓の主産地は東京・大阪・名古屋の大都市で、新潟県は米の生産量は多いものの、湿気の多い気候のため、乾燥が必要な米菓製造には適さないと言われていた。また運搬に伴う壊れも多かったため、地産地消がほとんどだった。
そのような中で、1950年代後半から行われた県の食品研究所(現食品研究センター)と新潟県米菓工業協同組合との産学共同研究により製造 技術を確立したことが大きいと言われている。
県はそれまで各社に蓄積された職人技を科学的に解明し、機械化・自動化の技術に結びつけ、確立した製造技術は情報公開に努め、新潟産米菓が全国進出できるよう後押した。ここまで積極的に産業育成を図った地方自治体は新潟県以外になかったことも大きかった。
新潟の米菓の特徴は、もち米菓とうるち米菓の別のほか、ハードなものとソフトなもの、厚いものと薄いものなど、様々なタイプがあるが、新潟県の米菓企業は両米菓の製造技術を習得したことで、時代の潮流にあった米菓を安定的に市場に投入できた。

米菓直売所

亀田製菓直売所
〔所在地〕新潟市江南区元町2丁目3−56
〔問い合わせ先〕☎025-382-8902
アジカル(亀田製菓) 水原売店
〔所在地〕阿賀野市金田町6-85
〔問い合わせ先〕☎0250-63-1973
栗山米菓 新発田工場直売所
〔所在地〕新発田市岡田1824−3
〔問い合わせ先〕☎0254-37-1159
里山元気ファーム 岩塚直売店
〔所在地〕長岡市飯塚2969
〔問い合わせ先〕☎0258-92-5524

うす揚

「瑞花」は米菓王国・新潟の中でも高級ブランドと位置づけられ、贈答品として人気が高い。原料には上質なものを使い、製造にも目が配られていることで知られている。
「うす揚」は、薄い生地を油で揚げたものだが、歯ごたえと言い、揚がり方といい、とても軽快で、味を長く楽しめる。職人が少量ずつ、手で揚げているそうで、機械ではこの触感は出せないという。



マカダミアンナッツおかき ※動画

「瑞花」は米菓王国・新潟の中でも高級ブランドと位置づけられ、贈答品として人気が高い。原料には上質なものを使い、製造にも目が配られていることで知られている。
「うす揚」は、薄い生地を油で揚げたものだが、歯ごたえと言い、揚がり方といい、とても軽快で、味を長く楽しめる。職人が少量ずつ、手で揚げているそうで、機械ではこの触感は出せないという。



カマンベールチーズおかき

最近でこそ和洋折衷の米菓が増えてきたが、さくら製菓が「カマンベールチーズおかき」を発売し始めたのは、30年前。さらに55年前には「チーズあられ」を発売している。乳製品と米菓の組み合わせは、全身が自身の牧場を持つ牛乳販売店だった同社にとって、必然の組み合わせだったのかもしれない。心地よい歯ごたえと、濃厚なカマンベールチーズの風味が消費者の嗜好にマッチして、今では一番人気の商品となっている。このおかきに限らず、同社が大切にしているのは、生地。
原料は新潟県産のもち米「わたぼうし」。伸びが良く、甘みの強さが特徴だという。玄米のまま仕入れ、使う分だけ自社で精米して使う。米は精米して2週間ほどで劣化し風味が落ちる、生鮮食品という。
米を丸粒のまま蒸かし、杵でついて餅にする。杵でつく事によって、生地にできる気泡が少なくなり、均一性が高くコシの強い餅生地になる。杵つきにこだわる事によって、焼き上げた時に米の甘み、風味をしっかり感じられるおかきになる。「生地は米菓の味の決め手。ここだけは譲れません」。人気の秘密は、米菓本来の味が基本にあってこそなのだ。















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