新潟県の工芸品



新潟県では、歴史と風土に培われ、県民生活の中で長年育み、受け継がれてきている優れた工芸品が数多くある。 このような伝統工芸品産業の一層の発展を目的に、2022年1月、県の指定制度を創設した。

🤩2023年7月20日、加茂市の名産品「加茂屏風」、新潟県伝統工芸品に登録

シューホーン 長岡市

持ち手がまるでたずなコンニャクのよう、これ以上はないという美しい形状。しなり具合が心地よく、普通に使って何十年も持つという。紙製とは思えない丈夫さだ。玄関用のトップの部分をつかんで引き上げると、紙製による適度なしなりで、すっと足が収まる。
これを作り出した安達紙器工業は、1942年(昭和17)創業以来約80年。「紙」という環境負荷の少ない材料で旅行カバンや剣道防具の製作から画期的なものまで、様々な分野の製品開発に携わってきた。



組子 ( くみこ )行燈 加茂市

明治初頭、初代大湊文吉が加茂の産品であった和紙を利用し、柿渋から抽出したものを紙に塗った「渋紙」の製造卸で創業した。
昭和に入り二代目文吉が表装屏風の製造卸を始め、「タンスと建具の町」加茂市で長年、屏風を制作。屏風は木と紙、表装の織り成す(用と美の芸術品)だが、生活スタイルの変化で出番が減った。
昭和50 年代には、それまでの純和風の調度品だけでなく、和洋折衷デザインの障子屏風を開発、製造し、洋間やリビングにも置ける「ウラトラマン」を描いた屏風を作り、度肝を抜いた。
2017年(平成29)には、屏風の内部に使う木組みの技術を応用した組子でランプシェードのインテリアを開発。釘も接着剤も使わずに、削る角度を変えた材料を組み合わせるだけで複雑で美しい模様を作り出す。
その後も伝統技法を用いた和洋折衷のインテリア商品を生み出している。





















伝統工芸のよさを伝えよう

伝統工芸のよさを伝えよう

  • 作者:一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会
  • 出版社:ポプラ社
  • 発売日: 2020年10月14日頃