南蛮えび Nanban shrimp 佐渡市
南蛮(なんばん)えびの正式名称は『ホッコクアカエビ』。色や形が赤唐辛子(南蛮)に似ていることから、新潟周辺では古くから南蛮えびと呼ばれてきた。全国的には『甘えび』が通称となっている。北半球も寒い地帯の水深150~300mの海に生息している。 雌雄同体で、寿命は約10年ほどあるが、生まれてから3~4年の若い個体は雄として繁殖に参加し、成長すると雌に性転換する。雌は1年置きに産卵する。 県内各地で水揚げされているが、佐渡市、新潟市、糸魚川市が主な産地としてあげられる。 産地ごとに漁法に特徴がある。佐渡市はエビ籠漁業で、新潟市、糸魚川市では底曳網漁業で漁獲されている。 しかし、乱獲から漁獲量が激減して危機的な事態に陥った。減り始めたのは1980年代で、ピークは1972年(昭和47)の1254トンだったが、1991年(平成3)には2割の239トンまで落ち込んだ。 その後漁獲制限で資源管理を行った結果、2017年(平成29)363トンまで回復した。 新潟県産の南蛮エビは7、8月の休漁期を除く周年、県内量販店で販売されている。 休漁明けの9月上旬から2月が旬とされている。 信濃川や阿賀野川が注ぐ新潟周辺の海に広がる細かい泥状の漁場で育つため、川からの豊富な有機物の恵みを受け、砂場で育った他のホッコクアカエビよりも甘く、濃厚な風味を持つと考えられている。 体長5,6センチから10センチ程度。厳しい寒さの日本海で育った南蛮エビは透き通るようなピンク色をしており、繊細な色合いと、あまくとろけるような舌触りがこのエビの特徴である。 5月は脱皮のシーズンのため、殻が軟らかく、きれいな色は出にくいが、凝縮されたうまみがある。 料理方法は、丸ごと空揚げにしてもおいしいが、カラをはぐだけで、刺し身として食するのが最上である。また腹いっぱいに抱いた緑色の卵をそのまま醤油で食べるもよし、酢を加えて食べるのもよい。 ☯2019年4月、佐渡海洋深層水〔HP〕 南蛮エビを生きたままで出荷可能に 佐渡沖で水揚げされた南蛮エビを出荷まで低温で菌数の少ない海洋深層水で育成、漁協やインターネットからの注文を受け、生きたまま出荷する。
南蛮えびの旬
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