笹だんご Bamboo grass dumpling
新潟県ではヨモギや笹の葉が青々と生い茂る6月になると、各家庭で笹だんごを作り、1か月遅れの端午の節句を祝う風習があった。この時期が、新潟名物笹だんごんの最盛期である。 い草の紐をほどき、丁寧に巻かれた笹を一枚一枚はがしていく。現れただんごは、何とも美しい深緑色。少し大ぶりの団子を口に入れると、中にはたっぷりの粒あんが。ヨモギの青いかおりとやさしい甘さの粒あんの組み合わせに、あらためて郷土の味を誇らずにいられない。 材料のもち米粉とうるち米の粉を6分4分に、白玉粉、よもぎをまぜ砂糖を入れてよくこね、よくつく。この皮に餡を入れ、笹の葉3枚で包んで、井草でしぼり、蒸篭で蒸して出来上がる。出来上がって一日置いた方が味も良くなる。抗菌作用を有する笹と砂糖の力で半月間は変質せず、常温で保存がきく。 戦前、新潟ではほとんどの家庭で作られたが、今は一年を通して専門店で作られ、全国に送り出されている。その素朴さに加え、味と香りの調和は越後の第一の名物として賞されている。 🔶作り方 材料(50個分) ✦もち粉+米粉1kg ✦砂糖110g(1カップ) ✦塩小さじ2 ✦茹でて絞った草(よもぎ)250g ✦こし餡900g (1)ヨモギを採って来る。できるだけ新芽がよい。 (2)ヨモギ団子を鍋に入れ、炭酸(重曹)と一緒に、5分ぐらい煮る。 (3)平らな笊に入れヨモギをだ円形にして並べて、日当たりの良い所に干す。晴れた日ならば一日で乾く。(初夏の頃) (4)沸騰したお湯に乾燥したよもぎをいれて、5分ぐらいに煮る。 (5)煮たヨモギを少しさましたあと、 (6)もち粉と米粉を半々ぐらいの割合で混ぜ合わせる。そこに、ゆでたヨモギと水を加え、耳たぶぐらいの固さになるまで、よくこね合わせて生地を作る。 (7)よく混ざったら、こねばちにうつして、手のひらを使ってよくこねる。 (8)滑らかさを出すため、生地を約4時間寝かせた後、少し水を加えて再びこねる。 (9)別に用意した餡を生地で包み、俵型のだんごにする (11)笹とすげ(なければいぐさ)は沸騰した湯の中で消毒し、しわをのばして水につけて、水気を十分にふくませておく。 (12)笹の葉3枚でだんごを包み、スゲかイグサで、笹の上下と真ん中を縛る。 (13)10個を一組としてまとめ、湯気の上がった蒸篭で30分ほど蒸す。 (14)蒸し上がりを素早く水に通す。こうすると笹の葉からだんごが離れやすくなる。 (15)すぐ水からあげ、5個ずつを振り分けてぶら下げておく。 🔶由来 今日の笹だんごは、江戸時代の後期に完成されたと記されている。 由来については、『北越風土記』によれば、上杉謙信の合戦における携行食として生まれた兵糧食であったという説、また、郷土史家の間では、貧しい農民たちが良質米は年貢として納め、残ったくず米をなんとかおいしく食べようと考えたという説など、さまざま伝えられている。 🔶 お取り寄せ情報 新潟県内各地の駅や土産物店で販売しています。 🔶笹だんごの店 笹だんごは新潟県各地で作られていますが、地域によってつくり方に製造会社の特徴があり、包み方にもとくちょうがある。 ※地図の■この部分をドラッグすると移動します Can be moved by dragging here.
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