曽根ニンジン Sone carrot 田上町
曽根人参は中越の田上町曽根地区の伝統野菜です。しばらく生産が途絶えていましたが、2012年より地方の活性化の一環で田上町商工会で田上町の伝統野菜の復活に取り組んでいます。 姿は長根種で形はゴボウ、色はニンジンといったかんじです。長さは1メートル弱位になります。根部の色は比較的薄く、強い香り、歯応えが特徴です。サラダや味噌づけなどで食されています。 大正9年に「田上曽根胡蘿蔔(こらふ)採種組合」が組織され、昭和7年の採種量は、30石余りあったとされましたが、昭和30年ごろからの冷蔵庫の普及や核家族化を背景に、20~30センチの短根にんじんが消費の主流となって長根種は姿を消しました。いつしか「幻の野菜」と呼ばれるようになりました。 田上町にある湯田上温泉などの食事や小中学校で給食の食材に用いられ、町内の食料品店の店頭にも並ぶようになりました。 曽根人参は、フランス生まれの西洋系長人参「仏国大長人参」から育成された品種と言われ、同じく群馬の長根種の国分ニンジンと兄弟になります。 深さ1メートル以上に土を深く掘って耕さないと、作付けできないため、栽培は簡単ではないが、商工会では地域固有の野菜を大事にし、それを育成して、地域全体で盛り上げて伝統野菜の復活に取り組んでいくとしている。 |