スゲ細工 Sedge work 妙高市
妙高市平丸(ひらまる)地区は、妙高市の最東部にあり、標高600m、国道292号線の猿橋集落から平丸川沿いに5kmほど入った山村である。その昔、平家の落人によって形成された集落といわれ、山越えすると長野県飯山市である。 この平丸地区では、スゲを山の湿地帯で、田んぼのような場所で肥料を加えながら育てている。スゲは多年草で7月に入ってから刈って収穫し、カラッとした天日に2日間ほど干すと、青味がかった独特の色に仕上がる。 乾燥したスゲを編み上げていくスゲ細工は、冬期間出稼ぎに出る家族の身を案じつつ、留守をあずかるかちゃん衆が炉端を囲み、スゲ細工をしながら春を待つ、農閑期の冬の収入源として、1958年(昭和33)ごろから平丸地区で始まったが、かつては朝市で売られる民具が主であった。 最近では馬や牛など十二支の民芸品が中心となっている。素朴な郷土民芸品として広く親しまれ、高く評価されている。 しかし、高齢化と後継者不足などで、技術を受け継ぐのは現在ではわずか2人となっている。 2015年(平成27)に保存会を設立し、同地区に「スゲ細工創作館」をオープン。スゲの栽培から刈り取り、制作までを学び、技術の伝承に取り組んでいる。 🔶上越農業協同組合 泉支店
〔所在地〕新潟県妙高市濁川1846-1 〔アクセス〕
🔶平丸スゲ細工保存会 - Jimdo 〔所在地〕新潟県妙高市白山町2-18-14 〔連絡先〕 ☎0255-77-4839 〔HP〕 https://sugezaiku.jimdo.com/ 🔶スゲ細工創作館 〔所在地〕 新潟県妙高市上平丸2759 ※ストリートビュー 〔連絡先〕 ☎090-3548-7370 |