春、桜前線が到来すると、大河津分水路堤防に染井吉野が一斉に咲き誇ります。その川の流れと桜の美しさは例えようもなく、日本さくら名所百選の一つとして有名です。 その満開の桜並木の下で行われる「越後の夢道中」は全国的に有名です。※ストリートビュー おいらん道中は大正13年(1924)頃から花の時期に催されていた町の有志による仮装行列が起源とされています。昭和9年には「分水路花の会」が発足、芸妓1人をおいらんに仕立て、しかもおいらんの衣装は、当時富五郎丈と言う歌舞伎役者がおられ、その衣装を借り受けたものでした。他にも添え役として、かむろ2人を従え大胆にも道中を決行したところ、意外と観客の評判もよく、昭和11年からこの桜並木の下で賑やかに挙行されてきました。途中、戦争の影響による中断がありましたが、日本の復興も軌道に乗った昭和24年(1949)4月23日、桜並木の下で華々しく復活しました。大火・雨天による2回の中止の他は毎年行われ、平成13年(2001)には第60回を迎えました。 現在では「おいらん役」「付き人」とも一般公募となり、おいらん役にいたっては全国から100名を超える応募が集まるほど有名です。応募者の中から選ばれた「信濃太夫・桜太夫・分水太夫」の3人のおいらんが、絢爛豪華な衣装に身を包み、高さ15cmもある三枚歯黒塗りの高下駄を履き、総勢70名にもおよぶ付き人を従え、独特の外八文字の歩き方を披露します。 当日は「絢爛豪華な花絵巻」を一目見ようと15万人もの観桜客で大賑わいとなります。
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