トキの森公園 Toki Forest Park 佐渡市
🔗トキ トキの森公園は、佐渡島の中央部に広がる国中平野の東側、新穂地区にあり、佐渡トキ保護センターに隣接する公園です。 トキの生息環境を再現し、トキの姿を間近で観察できる施設「トキふれあいプラザ」と、トキに関する資料の「トキ資料展示館」があります。 「トキの森公園」の入口付近にお土産物屋さんなどが並んでいます。ここで売っている“枝豆ソフトクリーム”が人気商品です。(案内図) ❏〔所在地〕佐渡市新穂長畝383-2
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❏〔問い合わせ先〕 ☎0259-22-4123 トキの森公園 ❏〔アクセス〕
❏〔施設〕
❏〔交通情報〕 ・両津港の時刻表 ・佐渡市のタクシー情報 ・両津港のバス情報 ・佐渡市のレンタカー情報 ❏〔ウェブサイト〕http://tokinotayori.com/tokipark/ 🔙戻る
トキ (朱鷺 学名 : Nipponia nippon)古くは日本書紀に記され、大正11年(1922)に日本鳥類目録で学名 ニッポニア・ニッポンと記されたトキは、昭和41年(1966)9月13日 新潟県の鳥に選ばれる。江戸時代前期には、おもに近江国(滋賀県)と、東日本に分布。その後、幕府や諸藩が鳥獣の捕獲を厳しく取り締まったことで、江戸後期には、日本全域で見られるようになった。 享保20年(1735)頃に発行された『諸国産物帳』によれば、北海道南部、東北、北陸、中国地方に分布していた。湿地や水田に生息する小魚やカエルなどを餌にするトキにとって、湿地面積の多い日本は、暮らしやすい環境だったのだ。 明治時代に入ると、農家にとって苗を踏みつける『害鳥』とされ駆除の対象となった。江戸時代にくらべて、格段に狩猟の方法が進歩したので、捕獲数も増えた。またトキの肉は江戸時代から、女性の冷え性や血の道によく効くとされ、食用に供されていた。また羽はその美しさから、貴婦人の帽子の飾りにと利用され、海外に多く輸出された。 さらに、森林伐採や農薬による生活環境の悪化も原因となり、トキは絶滅の一途をたどったのである。明治以降(1860年代後半以降)、20世紀初頭までに種個体群が壊滅し、1920~30年代以降は急速にまぼろしの鳥化した。 佐渡では、造林地や農作物生育を阻害するノウサギ駆除を目的にかつて島内に放したテンが増え、トキの天敵となった。また、卵や幼鳥を狙うカラスも天敵となり、個体数減少の要因となっていた。 トキは、昭和9年(1934)には国の天然記念物、昭和27年(1952)には特別天然記念物の指定を受けた。 昭和56年(1981)、国内唯一佐渡に生き残った野生トキ5羽がすべて捕獲され、佐渡トキ保護センターでの人工飼育下に移された。5羽は足輪の色からアカ、シロ、キイロ、アオ、ミドリと名付けられた。既に昭和43年(1968)に保護されたキンと共に人工繁殖が期待された。キンやミドリが存命中、中国から贈られたトキとのペアリングも試されたが、失敗、最終的に平成15年(2003)にキンが絶えたことで国産野生トキは絶滅した。 しかし、国産トキの細胞は培養液で科学処理され、超低温の液体窒素中に冷凍保存されている。昭和56年(1981)に全島捕獲した際、雌雄判別を目的に採取した臓器細胞が眠りにつき、平成15年(2003)に死亡したキンの臓器も冷凍保存されている。将来、遺伝子操作に寄り、日本産トキのクローンが産まれる可能性がある。 一方、中国産トキのペアが平成11年(1999)に贈られて以降、人工増殖によって数が増え、以降、平成20年(2008)9月25日に初めて野生に戻す放鳥が行われた。 (トキの餌)ドジョウ、カエル、昆虫などを餌にし、 春から夏にかけては山間部の田や湿地、秋は草地を、 冬はわき水の出る湿地や川辺などを餌場としている。 トキは肉食性で佐渡島内では食物連鎖の上位にいるとされている。佐渡島内の田畑で、農薬が使用され、餌となる小生物がいなくなったのも絶滅の一因とされている。トキはカニやザリガニなどの甲殻類(カニやエビの仲間)を食べることで、「カロテノイド」という色素を体内に取り込むことで、「とき色」の羽根となる。(繁殖)トキの繁殖期は3月から6月。トキは、オスもメスも繁殖期になると、頭部から首にかけての部分から出る黒い液を体に塗り付けて羽色が灰色になる。2歳で成熟し、初産齢は多くが3歳である。トキはペアになると、群れからはなれて、気に入ったアカマツやコナラなどの木に巣を作る。トキの巣作りでは、オスが枝を運び、メスがそれを受け取り、直径60cmほどの巣を作る。オスとメスが交代で卵を温め、約28日でカラを破ってヒナが生まれてくる。 (寿命)トキの寿命ははっきりわかってはいないが、オスメスともに15歳頃とされる。佐渡で「キン」が36歳まで生きた例があるので、環境によってはもっと長生きすると考えられている。(国産トキの絶滅)
✣1952年3月29日 - 絶滅したと見られていたトキがこの年佐渡で22羽の生存が確認され、国はこの日、トキを特別天然記念物に指定した ✣1962年3月7日 - 林野庁がトキ保護のため新穂村の村有林280ヘクタールの買収決定する。 ✣1966年9月13日 - トキが県の鳥に選ばれる ✣1967年11月18日 - 佐渡のトキ保護センターが完成、3羽を移す。 佐渡トキ保護センター」は国内希少野生動物であるトキの増殖を図る為、環境省が新潟県に委託して実施している「とき保護増殖事業」を行っている。佐渡トキ保護センターは、トキの営巣地に近く、餌場にもなっていた新穂村清水平に、昭和42(1967)年開設された。 施設の老朽化に伴い、平成5年(1993)に現在の所在地である同村長畝(ながうね)に移転しました。 ✣1968年6月14日 - 佐渡新穂村でトキ12羽の生息確認 ✣1970年1月8日 - 能登のトキを佐渡に移す 江戸時代初期の加賀藩史料にトキの生息の記録がある。明治時代から乱獲や生息環境の悪化が進み、急速に生息数が減少。国の指示により、本州最後のトキ「能里(ノリ)」を穴水町で捕獲。佐渡トキ保護センターへ移送。本州からときが絶滅。能里は昭和46年(1971)に死亡した。 ✣1977年11月23日 - 佐渡のトキ生息一斉調査、8羽確認 ✣1977年11月27日 - 環境庁がトキの全羽捕獲決定 ✣1980年12月13日 - トキ全羽捕獲作戦開始 1981年(昭和56)1月11日から1月23日にかけて、佐渡島に残された最後の野生のトキ5羽すべてが捕獲され、佐渡トキ保護センターにおいて、人工飼育下に移された。これにより、日本のトキは野生絶滅したとされる。 ✣1981年1月22日 - 佐渡の野生トキ、全羽捕獲完了 ✣1986年6月5日 - 新潟県佐渡島の佐渡トキ保護センターで飼育されていたメスのトキ「アオ」が死亡し、日本産トキが残り2羽となる。 ✣1992年9月25日 - トキのミドリ中国から里帰り。国産トキの人工増殖絶望的に 1992年トキの「ミドリ」は、平成2年(1990)3月から北京動物園で雄の中国のトキ「ヤオヤオ」とペアリングを試みていたが高齢で繁殖能力がないことから失敗。人工増殖を断念し、佐渡新穂村の佐渡トキ保護センターへ里帰りした。日本に2羽しか残っていない日本産のトキの絶滅が確定した。 ✣1994年9月27日 - 中国貸与のトキのペアが佐渡トキ保護センター入り 中国からトキのつがい、竜竜(ロンロン)と「鳳鳳」(フォンフォン)が日本にやってきた。12月13日、雄の竜竜が雷に驚いて金網にぶつかって死亡する。中国でも繁殖力のある雄は少なく、トキ繁殖計画は見直しを迫られた。 ✣1995年4月20日 - 佐渡トキ保護センターでトキの人工孵化開始 ✣1995年4月30日 - 日本のトキの絶滅が確定 1995年4月、新穂村の佐渡トキ保護センターで飼育中の国際保護鳥のトキ2羽のうちオスのミドリがこの日午前5時過ぎ死亡した。中国から借り受けたフォンフォンとのペアリングに成功し、産卵まで至った矢先の急死であった。この卵は孵化することなく、残された日本のトキは既に生殖能力を失ったメスのキン一羽のみとなった。この時点で日本のトキの絶滅が確定した・・・。 (中国産トキの放鳥) ✣1999年1月30日 - 中国から贈られたトキが佐渡に 1998年、中国の国家主席であった江沢民が中国産トキのつがいを日本に贈呈することを表明し、この日、オス個体『ヨウヨウ(友友)』メス個体『ヤンヤン(洋洋)』が日本に寄贈された。2羽は新潟県新穂村(現佐渡市)の佐渡トキ保護センターで飼育されることとなり、人工繁殖が順調に進められた。 ✣1999年5月21日 - トキ、初めて人工孵化に成功 1999年(平成11)1月、日中友好の使者として日本に贈呈された“友友”と“洋洋”の中国産トキのペアから生まれた卵4個のうち、1個が初めて人工孵化に成功し、ヒナが誕生した。昭和56年、佐渡の野山を自由に飛んでいた野生のトキ5羽の全鳥が捕獲され、人工孵化を試みたが、成功には至らず、5年余りのうちに捕獲したトキ4羽が死んで、人間でいえば100歳という日本産のメス“キン”が残されていた。 佐渡トキ保護センター国際保護鳥“トキ”のヒナは、順調に成育し佐渡の新しいシンボルとなった。 ✣2003年10月10日 - 最後の日本産トキ「キン」が死亡 ✣2008年9月25日 - トキ10羽、佐渡で放鳥 27年ぶり野生復帰へ 国内で絶滅したトキを人工繁殖させ、野生に帰すため、環境省は、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーション近くの水田で10羽を試験放鳥した。昭和56年に最後の野生5羽を保護のため捕獲して以来、27年ぶりにトキが日本の空を舞った。 ✣2012年4月22日 - 佐渡の放鳥トキにひな誕生 自然界では36年ぶり 環境省は22日、新潟県佐渡市で放鳥した国の特別天然記念物トキのうち、営巣していたペアから、ひなが誕生したと発表した。放鳥したトキからひながかえったのは初めて。自然界での孵化(ふか)は1976年以来、36年ぶり。 ✣2014年5月6日 - 放鳥トキの3世 初の誕生 環境省は6日、2012年(平成24)に佐渡市の野生下で巣立った雄のトキと、放鳥トキの雌のペアからひなが生まれたと発表した。自然界で放鳥トキから生まれた個体が、ひなのふ化に成功したのは初めてで、ひなは放鳥「3世」に当たる。新たな世代が誕生したことで、同省はトキの野生定着に弾みがつくと評価している。 ✣2019年1月24日 - 環境省がトキ「野生絶滅」見直し 環境省は、絶滅の恐れがある野生生物をまとめたレッドリストの改訂版を発表し、「野生絶滅」に指定していた国の特別天然記念物トキのランクを「絶滅危惧IA類」に見直した。繁殖が成功し、野生下での個体数が増加しているためで、1998年(平成10)に指定されて以来21年ぶりに絶滅危険性が1段階低いランクに改善した。2008年(平成20)に放鳥を開始した時点では10羽だったが、2019年(平成31)1月21日現在で野生のトキは353羽まで増加していた。 ✣2023年11月23日 - 日本初の人工繁殖に成功したトキの「洋洋」死ぬ 1999年(平成11)に中国から贈られ日本で初めて人工繁殖に成功したメスのトキ、「洋洋(やんやん)」が佐渡市の佐渡トキ保護センターで死んでいるのが見つかった。 🔙戻る
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