*** 計画編 第3章 ***
![]() |
+++ 目 次 +++ |
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
この頃、私は期間限定で学校の先生なんぞをやっていた。
しかも「情報教育指導助手」などという、いわばパソコンの先生である。
とにかく口八丁でなんとか採用されたが、自分でもよく採用されたなぁと思う(笑)
そういう事でこの頃はよくパソコンを触る機会が多かったので、色んな事を知っていく内に「間取り作成ソフト」なる物の存在を知り、
「自分で住む家なんだから自分で設計してみよう」という気になった。
とりあえずインターネットでフリーソフト「イエスマイハウス」をダウンロードして作図を始めた。
やりだすと、結構ハマるんだよね、これが。納得いかないと何回でも作り直しできるし、色んな組み合わせができるから
やりだすと止まんない。今だから言うが、勤務中もバレないようにやってました(爆)<暇な時だけだよ、暇な時(^^;
そして年は明けて2002年の1月、親戚の知り合いの住宅メーカーの人が来て軽く設計なんぞをしていきました。
その時にせっかくだからと思い自分が造った間取りを見せたんだけど、「今まで自分で間取り作ってきたお客さんはいませんでしたよ」
と少しイヤミに言われた。たぶん設計士としては面白くないのだろう。その後その人は現れなかった。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
そろそろ学校の先生の期間も終わりに近づいた頃、自分の土地の西隣りの空き地に買い手が着いた。
これで私の土地の両側とも売れてしまったわけである。「先に土留めやっておいて良かった〜」と思ったのは言うまでもない。
しばらくしていつもの見回りに行くと、隣の土地で業者が地盤調査&基礎工事をしていた。
そこで前々から気になっていた地盤はどんな感じなんだろうと言う疑問を聞いてみた。
「基本的には粘土質なんで硬いんですけど、所々柔らかかったりしています。しかも全体的に石がゴロゴロしてますねぇ」
ということだった。確かに草むしりやった時に石ころがイッパイ出てきたっけなぁ。
ま、今後隣で工事することもあるんで挨拶して名詞を頂いた。
後日、基礎工事が終了し隣の土地には材料がたくさん運び込まれた。
柱やら工具やら仮設トイレやら色々である。
そしてある日、隣の建設現場を見てみようと自分の土地へ向かった。
だが、そこには驚くべき光景がっ!!<ちょっと古いがガチンコ風(笑)
自分の土地の上にベニヤ板やら柱が置かれており、しかも家の土留めに腰掛けて茶をすすっているでわありませんかっ!
いくら置き場がないからってこれは見過ごすわけにはいかない。早速抗議する事に。
自分:「あの〜、すいません。こちらの土地の持ち主なんですけど、この材料はそちらのですよね?」
業者:「あ、はいそうです」
自分:「その土留めの部分までこちらの土地ですんで、その材料置かないようにしてもらえませんか?」
業者:「あ、すいませ〜ん。きっちり片付けておきますんで〜。すいませんすいません…」
素直に謝ってくれたんで、とりあえずその場は帰ることに。
そしてその日の夕方、作業が終わった頃に確認の為見に行くことに。
自分:「………。」
まだ土留めに柱が乗っかってるでわないですかぁ!?
とりあえず家に帰って親にその事を報告すると、
親父:「それは立派な不法侵入だから撤去しても構わない!」との事。
とりあえず後日対策を練ることに。
次の休日、両親と一緒に現場を見に行くことに。
………、まだ柱が乗っかっている。
材料が雨で濡れないようにするビニールシートをとめていた柱である。
親父は無言で近づくと、その柱を………、投げ捨てたぁ!!!
…、頼りになる父である(笑)
そしてなにやら母親はクルマから細い棒のような物を準備しだした。
それは盆栽用の支柱で、それを土留めのフェンス用の穴に差し込んでビニールテープを巻きつけて、即席のフェンスにする為だ。
自分:「…………」
親父:「……ゆず、ぷにぷに」
母親:「……あっ、えっと…進矢、バリバリ!……………進矢、屈辱的です」
といったかは定かではないが<マニアックなネタですいません(爆)
とにかくこれで予防策は万全。これでもし入ってくるようであれば、直接会社のほうに抗議するしかない。
名刺も貰ってる事だしね♪
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
前回書いたお隣さんの家が完成に近づいてきた。
即席フェンスが策を効し、工事期間の間は我が土地に侵入した形跡は皆無だった。
この事が会社から施工主に伝わったのかどうか知らないが「隣はうるさい人」という印象を与えたらしく(笑)、
自宅に挨拶に来るというTELが入った。どうやら前回の件では無い様で、家の土留めの脇に駐車場を作る為コンクリートを轢きたいらしく
その許可を取りにくるという事だった。後日、施工主の旦那さんがやってきた。
お隣さんが来る前日に家族で対策会議を開催。
電話での話によると、土留めとコンクリートの間にゴムのスペーサーを埋めて雨水が地中に浸透するのを防ぎたいのだが、
敷地境界線をまたぐ事になるので地主の許可を得たい、との事。
雨水が浸透して土砂をえぐられる事も防げるし、別に断る理由も無いのでその件に関してはOKと言う結論に。
しかし、問題は別の方向へ。
もし屋根付きのカーポートを建設する事になるのなら、雪がこちら側に来ないようにしなければならない。
実際、今住んでいる家のカーポートが隣とギリギリに立っているため雪が屋根から落ちると隣の敷地に入ってしまい、
お隣さんからクレームが来ている状況だからだ。
長年住み続ける場所だから、ヤッパお隣さんとのイザコザは避けた方がイイもんねぇ。
そんなこんなでお隣さんがやってきた。
歳は30台半ば、人当たりの良さそうな男性である。
キッチリ菓子折りを持参しての登場。一般常識はちゃんとしている様である<お前が言うな、お前が(爆)
さて本題へ。
お隣さんは設計図やデジカメで取った現場写真を参考に話を進め、「こうこうこういう事でお願いしたいのですが…」ときたので、
きっぱりOKサインを出した。
さて懸念していたカーポートの件だが…、
話を聞くとどうやら屋根は作らないらしい。ちゃんとした屋根を作るとウン十万かかってしまい、予算オーバーになってしまうからだそうだ。
ま、それならいっか。
その後、東○電力に勤めている事やオール電化住宅にする事、電気温水器の営業(笑)など世間話に花が咲いた。
しかも「電気関係で分からないことがあったら相談して下さい」とありがたいお言葉。
実はガレージに200Vの配線をしてコンプレッサーを置きたいという夢があったので、この辺の相談をしてみるのもいいかも。
持つべきものは頼れる隣人、である。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
世の中って、結構狭いモノである。
先日親戚の集まりがあって、とある親戚と世間話をしていた。
その中の話で、
母 親:「今度、息子の家を建てることになったのよ〜」
親戚A:「じゃあ俺ん所建てた業者を紹介してやるよ」
親戚B:「それじゃあ、知り合いの所にデカイ庭石あるから安く買えるよう交渉してやるよ」
持つべきものは顔の広い親戚、である<どっかで聞いたな(笑)
後日、親戚の家でW建設の社長さんを紹介された。
見た感じは豪快そうなオッサン、である<失礼!
親戚いわく、仕事はキッチリしているそうだ。社長自ら全部の現場を回って工事の手抜きが無いかチェックしているという。
その親戚の家もW建設で施工したそうだが、フムフム確かにキッチリ仕上げられている。
とりあえず自宅に連れて行くことに。
ここで両親を交えて話を進める。
色々話す内、「この社長は家造りに対して真剣に取り組んでるんだ」という姿勢がよく分かった。
両親も社長をえらく気に入ったご様子。俺もヤッパ信頼できる相手を選びたかったしね。
その後W建設のモデルルームを見学。
どうやら和風住宅が得意らしい。モデルハウスは中途半端に洋風と和風が混在してるって印象だった。
本当はこういう中途半端なスタイルって一番嫌いなパターンなんだけどなぁ…。
でも値段の方は予算内で必ずまとめるという事と、「必ず注文どおりの家を造って見せる!」と言う社長さんのトークにノックアウト。
両親も俺も、ココの会社にお任せすることに決めた。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
人生は順調に行かないからこそ面白い(!?)
この頃またいつもの悪い病気(転職病)が再発し、2ヶ月(!!!)でやっと見つけた仕事を辞めてしまった。
理由はあえてココには書きません。「最近どうよ!?」を良くご覧になってる人ならご存知だと思いますが<過去ログはありませんm(_
_)m
そのせいで大問題が急浮上。
「ローンが組めないっ!!!(+_+)」
さすがにこればっかりはどうしようもない。辞めちゃったんだから。
この当時付き合いのあった銀行がいてローンを組むよう話を進めていたのだが、さすがに無職の人間に金を貸す訳が無い。
が、「就職が決まって1ヶ月分の給料が出れば、12ヶ月分で計算して貸し出すこともできます」と甘いささやきが。
必死コイて探しましたよ、就職先。
そしたら銀行の人が「取引先の所で募集してたから紹介しよっか?」と言うでわないか!何ていい人なんだろう・・・。
ところが…、そう思った俺が大甘だった<ティラミスにあんこ乗せて蜂蜜かけるくらい(謎)
いい加減な紹介しかしてなかったために相手先と話が通じず、乗り気だった話がパァになってしまった。
「俺の一生を何だと思ってるんじゃい!!!(怒)」
まぁ、そんなウマい話が簡単に転がってるはずがない。銀行側からしても早く話をまとめたくてこの話を持ってきたのだろう。
が、あまりにもいい加減過ぎる。
しかももう1つ大問題が発生。
「土地の名義を俺から親父に移しやがった!!!」
はっきり言ってこの話には乗り気ではなかった。
だが銀行の担当が「このまま息子さん名義の土地だと必ず税務署のチェック入りますよ〜」とある意味脅しをかけてきたのだ。
信じきっていた両親は「じゃあ名義の変更お願いします」とお願いしてしまったのだ。
両親の説得もあり、俺は渋々名義変更の書類に判を押してしまった。
そして数日後、W建設の社長さんにその事を話したら、
「え〜、移しちゃったんですか〜!?今までお宅と同じ様なケースがありましたけど、税務署のチェックなんて一度も入りませんでしたよ〜」
・・・、「ガーン」である。
もちろん俺は銀行に対して激しい憤りを覚えたが、それ以上に激怒していたのは何を隠そう、親父だった。
無理もない、今まで信じてきたのだから。
親父:「お前が怒るのも無理はないけど、お前以上に俺は怒っているんだ」
と珍しく怒りを噛みしめてポツリと言った親父の言葉が今でも忘れられない。
もちろんその銀行に預けていた俺の建設資金と両親の口座を全て解約したのは言うまでもない。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
さぁ、ここまでの計画編。楽しんでいただけましたでしょうか?
この先は建設編を見て頂こうと思います。
まだまだ問題は山積み状態。無事に家は建つのでしょうか?