―チルドレンのお部屋 (とんで)その11−

 

カヲル「ここにやってくるのも久しぶりだね」

トウジ「なんや真面目な話しとるときにこないあほな場所は出せれへんしな。

    ……シンジ、惣流はどないした?」

シンジ「まだ、部屋にこもってるみたいなんだ」

トウジ「まぁ気持ちもわからんでもないがええ薬やな。これで少しはおとなしなるやろ」

シンジ「僕は別に今のままでいいんだけどね」

カヲル「リリンの心は繊細だね。ところでシンジ君。彼女もいないことだし、一緒に夕食でもどうだい?」

シンジ「え?」

カヲル「マナにいいお店を教えてもらってね。かまわないだろう?」

シンジ「えーと、その……」

カヲル「駄目なのかい?」

シンジ「そ、そういうわけじゃ……」

トウジ「……変やな、惣流がおらんでも綾波が出てきそうなもんやが……」

カヲル「どうやら僕たちを邪魔する者はいないようだよ」

シンジ「邪魔って……わっ!」

(突如、白い巨大な手が現れカヲルをむんずとつかむ)

カヲル「……おや今日はリリスか。これはまいったなぁ。ははははは……ゴボゴボゴボ」

(笑いながらLCLの中に引きずり込まれる)

トウジ「な、なんや今のは?」

シンジ「……知らない方が幸せだよ、きっと」

 

 

つづく

 

予告

 

アスカは負けた

だが、それは心地よい敗北だった

シンジに全てを委ねようとするアスカ

だがシンジから返ってきたのは激しい拒絶だった

あまりのシンジの行動に

周囲の者もどうすることができない

かつて少女の心を救った少年は

再び少女の心を闇へと誘うのか

少女の流す涙は

少年にとってもはや何の意味も持たないのか

 

 

 

次回、新世界エヴァンゲリオン

第拾弐話 棘と痛み

この次もサービスしちゃうわよん!

 

 

 

 

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