小難かいけつ・田村エンジニアリング

【 100V-10Wのブラックライトを 電池で駆動する

  紫外線を照射すると光って見える物を蛍光物質と呼び、紫外線を発する照明を「ブラックライト」と呼んでいます。このブラックライトを使って仕事の品質を上げようとしている会社があり、AC100Vで使っているが、使いにくいのでバッテリー式のものはないか、と問い合わせがありました。
 乾電池式蛍光灯で4Wのものがキャンプや非常用として市販されています。器具の説明書には、単三アルカリ電池2本で10時間使えると書いてあります。これに4Wのブラックライトを取り付けてテストしてみました。バッチリ光って見える事を期待していたのですが、2〜3cmの距離まで近づけてやっと光っています。DC3Vで10時間使うと言うことは、0.3W程度しか出力していないと言うことですね。

  現場で実用に耐えるには、2時間程度は連続使用できないと、その日の作業や検査ができません。単二アルカリ乾電池8本で10W駆動すると3.5時間程度使えそうです。また、あまり重いと使ってもらえませんので、完成後、秤に載せてみると1.5kgでまずまずです。

  蛍光灯器具・電池ケース・ハンドルなどできるだけ市販品を使って製作しています。故障や破損しても、修理しやすいように考案しています。

「特徴」  本ブラックライトは、 DC12V(UM-2アルカリ乾電池8本)で動作するインバーター回路で、10W紫外線発生蛍光灯を駆動し、 波長354nmに発光ピークのある近紫外線を放射します。

「注意」 管球のメーカーによると、眼に有害な紫外線(波長300nm以下)は放射しません。しかし、近距離で長時間作業をする場合は、安全のため紫外線を吸収する眼鏡を掛けてください。ホームセンターで売られている無色透明の防塵眼鏡やゴーグルのなかに、紫外線を99%以上カットすると説明されているものがあります。

「お手入れについて」 ほとんどの塗料は紫外線を100%吸収し、反射しません。 管球や反射板に塗料などが付着した場合は、きれいに取り去ってください。

「管球の入手」 ブラックライト 10Wタイプで、大手電気店、ホームセンター、DIY店で販売しています。メーカーは、松下、東芝、NECなどがあります。品番は、ほぼ共通で、FL-10BL です。

「可視光照明として」 通常の10Wタイプの蛍光管球を取り付けると、普通の蛍光灯として働きます。

電源スイッチは、ハンドルの内側に配置しています。
ハンドルの上方の青いボタンは、可視光球の押しボタンスイッチ。
赤矢印は、可視光クセノン球。
ブラックライト管球は、ホームセンター・大手電器店で入手できます。

  性能試験

テストサンプルから1m離れてブラックライトとカメラをセットしています。
ブラックライトを点灯したまま、可視光クセノン球を点灯。
白封筒をサンプル板の前に置くと、サンプル板は発光していないかのよう。

  実用時間は、UM-2アルカリ乾電池で約3時間。ハードケース入りです。

最大使用時間は、4時間。

  価格は、164,850円/1台 から 403,200円/5台 と変動します。

ご注意! ご注意!

ここからはブラックライトの使用例で、この塗装方法は某社の特許工法です。蛍光剤入りの下地剤を使っています。

 

塗装現場では、作業しながらの確認も可能です。

入り隅の塗装漏れがよく判ります。

平面部では、塗り厚不足が判ります。
同色の複層塗りの場合でも、品質低下を防ぎます。

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