僧堂日記


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【入門物語6】新到参堂
 yo-san  - 03/10/6(月) 11:45 -

引用なし
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       新到参堂

ん?なにげに目が覚めるまだ真っ暗だ。
どうやら今日が参堂なので緊張してるみたいだ。
「なんだまだ早いのか」と安心してまた寝ようとすると・・・・
チリチリチリチリ・・・・・・・・・・・・・・・・と震鈴の音がする。 ん〜〜〜先に起きてしまってなんだか凄く損した気分だ。
少ししていつものように開静、朝課だ昨日参堂した二人が一団の最後に 本堂に入ってくる、今日からおれも向こう側の人間なんだな〜 そう思ってたら案の定今読んでるところが今日も分からなかった。 粥座でなんと先の二人が怒鳴られる、また怒鳴られる「うるさい!!」 「早くしろ!!」「違う!!」・・・・これが先に言われた 参堂するまではお客さん扱いからタダの新到の下っ端への扱いの 違いである今までのはまだまだ優しい方だったのだ。 うっ今日参堂すると私が一番下か・・・・・・・・ ま〜いいやもう下は隣にいるし(しつこいようだが実は変わらない扱い)

粥座を食べ終わるとすぐに参堂だ袈裟を大急ぎで付けてもらい
禅堂の後門より入ろ前門の前のしょうそう様に三拝、その後に直日に 単低頭、次に侍者に単低頭そして自分の単(座ったり寝たりする自分の場所) の前に行き隣の単に隣単低頭、そして自分の単布団が既においてありその上に 座る、どこからか「新到さ〜〜〜〜んどう」の声その声に会わせて低頭する。 直実の「茶礼」の一言でお茶が係りによって注いで回られる。自分の番がきたので 袂から茶碗を出してお茶を受ける、普段は少し注がれたら手の平を上にして指を 曲げて注ぐのをやめてもらうのだがそれを忘れてしまいなんと熱いお茶は茶碗になみなみと 注がれてしまった。熱々のお茶を一口で飲めるわけがない、どうしようと 考えてるうちにみんなは少ししか注いで無いのですぐに飲み終わってる。 しょうがないのんだ振りだけしてみんなと同じに単布団の後ろに置くそしてみんなに合わせて 座を組む。直日が出ていくと、誰かが呼びに来る。
外に出て足袋をはくんだ。後門から外に出ると周りの人間によってたかって足袋を履かされ 老師に正見である。
老師を待たせないために周りは必死で私の格好を整える。 そして老師の前に通され低頭、「おまえ名前はなんじゃといきなり聞いてくる」 「しばざきのぶひろです」と言うと「そうじゃない僧名じゃ」というと 違う偉い雲水が言う「しんようです」老師が言う「しんようか、今日からおまえは よっさんじゃ、いいかしっかりとやるように」「はい」と私が答える。 そして退室。

これで参堂は終わった。今から私は雲水として修行生活に入り 一年後には出られるはずだ(実際には三年半)とお気楽な自分であった。 しかし地獄?か天国か?その後は大変な生活が待っていた。
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これにて入門物語は終わりです長い間お待たせしまして申し訳なかったです。 既に参堂から10年近く経ってますので各作法の順序など間違ってるかもしれないですが その辺はご容赦ください、そして気が向きましたら僧堂生活についても書いていこうかと も思ってますが是非読んでみたいなんてメールが来たら書き始めようかとも思ってます。 長い間ありがとうございました。

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