岩室温泉 Iwamuro Onsen 新潟市西蒲区



岩室温泉❶ 岩室温泉❷
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☆ 岩室温泉 ☆
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江戸時代北国街道沿いの宿場町でもあった岩室温泉は、岩室甚句とともに情緒豊かな温 泉街として、春夏秋冬訪れる人々にくつろぎを与えてくれる。

だいろやだいろ 角を出せだいろ
角を出さ根と曽根の代官所ヘ
もうしあげるがいか、だいろ
(だいろ…かたつむりの意)

などとうたわれた岩室甚句は、越後の代表的民謡の一つとして人々に歌いつがれている 。
伝説によれば、正徳三年(1713)岩室村の庄屋高島庄右衛門(現高島屋の始祖)が元旦から三日三晩夢 を見た。その夢の中で枕もとにたつ白髪の老人に、「村の東北の老松の下にある岩石の 間に霊泉がある、そこで水浴すれば病がいやされる。この泉で人々を救え」と告げられ た。翌日庄右衛門がその場所を探していると一羽の傷ついた雁が泉流につかって傷をい やしていた。この雁によって岩室温泉が発見されたのだという。この発見伝説によって 岩室温泉は「霊雁の湯」と呼ばれるようになったという。
文化3年(1806)刊の『北越略風土記』には、岩室は温泉として次第に繁盛し、湯女 を置く宿もあり、弥彦神社の参詣客や往来の旅人の利用でにぎわった様子が紹介されて いる。
いまも当時の名残を留めて歓楽色が濃く、新潟市の奥座敷などとも称されている。現在 旅館は13軒、設備も比較的よく整っており、夏の海水浴・海釣り、弥彦観光の足場とし て行楽客の訪れが多い。弥彦神社へは、車で5分。海水浴場へは、車で10分。

名物料理は季節の山菜料理と冬のカニ料理。海と山の幸が味わ える。
日ごろ静かなたたずまいの街も、7月の温泉祭りには「芸妓みこし」などもくりだし。 夜の花火に賑わいを見せる。現在、温泉は国民保養温泉に指定されている。(案内図)

・開湯300年の歴史をもつ岩室温泉の利用客は減少傾向にあることから、地域一体となって音楽の力でまちを盛り上げようと、NPO法人いわむろや主催で音楽イベントを企画している。
・2017年から温泉街に干支のわらアートを飾るプロジェクトが始動した。わらアートは本家岩室温泉から広がったといわれる。






岩室温泉   地図 ストリートビュー


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岩室甚句
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県を代表する民謡の一つ。もともとは古くから岩室近辺の農村の、至るところで盆踊り 唄としてうたわれていたのを、昭和のはじめごろお座敷向きに改作したもの。盆踊り唄 としては、いまより相当早いテンポで、リズミカルであったというが、元唄を歌える人 はもう居なくなってしまった。いずれにしてもこの地方の農民の心情や生活ぶりが、方 言を交えてユーモラスに歌い込まれており、土の香りを残した味わい深い民謡である。 なお歌詞の中に出てくる”だいろ”はカタツムリのことである。


石瀬ヤー岩室片町や山だ 前の濁り川
すっぽん 亀の子 どじょうが住む
おらがヤー若い時 弥彦参りをしたなればナア
なじょ(馴染女)が見つけて お寄りなれと言(ゆ)
なども 女房(かか)が居たれば 返事がならぬ
だいろヤーだいろだいろ 角出せだいろ 角を
出さぬと曽根の代官所へ申しつけるが いかがだいろ














岩室温泉まつりまで