乙 まんじゅう Kinoto Steamed bun 胎内市
胎内市の乙宝寺門前に店を構える「乙まんじゅうや」がある。この店は江戸時代から続いている老舗のまんじゅう店。日本各地では様々な菓子まんじゅうが存在するが、乙まんじゅう(または重吉饅頭)はもち米と米糀を使って作られた「酒まんじゅう」として新潟最古の歴史を持ち、お年寄りなど多くの人達によろこばれている。 元々まんじゅう作りの職人であった初代万屋重吉は、乙宝寺の高僧であった祐範の弟の子供であった。天明年間、万屋重吉は福島伊達郡よりここ乙の地へやってきて寺に住みついた。 乙宝寺では毎年2月6日、『おまんだらさま』が催され、多くの参詣客が集まった。重吉は、祐範のすすめでまんじゅうを作り参詣の善男善女に売ったところ、門前列をなし買い争われたのが饅頭作りの始まりという。 文化元年(1804)に現在の「乙まんのじゅうや」として乙宝寺の門前に店を構えた。 釜のなかで糀ともち米を発酵させるという門外不出の秘宝で液体を作り、小麦と混ぜ合わせて生地を作る。原料は全て国産にこだわり、保存料や膨張剤などの添加物は一切使わない。 出来上がった生地とあんこを一つ一つ丁寧に包んでゆく。手作業のため生産個数は限られるが、より素材を活かすことを考えると機械にはまかせることは出来ない。 あんこを包んだ生地を二次発酵させ、炭火でゆっくりと温めることで糀菌が活発になり、乙まんじゅうの独特のふわふわの生地が生まれる。その日の気温や湿度によって発酵具合が違うため、温める時間を細かく調節。長年まんじゅう作りを行っている職人にしかできない技だ。 自然発酵によって生まれるほのかな酸味ともっちりとした食感の生地は、芳純な吟醸酒のような風味の饅頭だ。乙宝寺参拝者にも大人気で、他では味わうことは出来ない。 乙まんじゅうや 楽天市場 Yahoo
〔所在地〕胎内市乙1235 〔問い合わせ先〕 ☎0254-46-2008 〔アクセス〕
〔定休日〕 不定休 〔HP〕 http://www.kinoto-manju.jp/ |
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