延命清水 Enmei Spring Water 上越市



飲むと若返り長生きできる。食事もできない大病を患った人でも飲むことができ、寿命が延びる―。といわれる湧水である。
薬師寺は上越市板倉区の中心部から東南へ約8キロ、親鸞上人の妻・恵信尼ゆかりの地として知られる古刹である。
209段の石段を上った所にある薬師堂には、薬師如来、釈迦如来、阿弥陀如来の三尊像が安置されている。また、親鸞聖人の三男信蓮坊が修行したといわれる「聖の巌窟」がある。
延命清水は薬師堂下を通って滾々とわき出ている。一年を通して水量は変わらず、夏は手を10秒も入れておかれないほど冷たく、冬は暖かい。
昔から薬師の水として親しまれ、地元や近隣の住民は、この水を飲むと長生きできると病人に飲ませていた。瓶に汲んでおけば7年や8年たっても変質しないともいわれる。近郷で誰いうともなく「延命清水」と呼ばれるようになったという。
車のない頃は、難病に効くと聞きつけた、上越市や妙高市の住民らが、背中に一升瓶を背負い、往復25キロから40キロを歩いてやってきたといわれる。

☯2019年6月、上越市板倉区の山あいに古民家カフェ「山のCafe ランプ」オープン。コーヒー、紅茶、リンゴジュースなど温かい飲み物に、約2km先の東山寺にある名水「延命清水」を使っている。(※地図)


❏〔所在地〕上越市板倉区東山寺地内 ※GOOGLE 画像
❏〔問い合わせ先〕 0255-78-2141 上越市板倉区総合事務所
❏〔アクセス〕
  • 🚘…上信越自動車道「中郷IC」より車で40分
❏〔周辺の観光施設〕


《現地案内板》

延命清水(薬師の水)

水波能売神(みづはのめのかみ)、日吉大神薬師如来を祀り、こんこんと湧き出る清水は不老長寿、無病息災の霊泉としてその霊験あらたかなご利益は古くから伝えられている。


延命清水周辺の史跡

🌌山寺薬師堂 ※GOOGLE 画像

東山寺集落から北へ1kmほど入った、丈ヶ山(572m)の南中腹に山寺薬師堂はある。
山寺は千数百年前に開かれた山岳仏教の一大本山で「山寺三千坊」として知られていたが、幾多の戦乱や火災で衰退した。
薬師堂の開基の年代は明らかでないが、約600年前の応永年間(1394~1428、室町時代)この地の豪族三善氏一族の帰依を受け建立されたといわれる。
東山寺地区の鎮守、日吉神社の横から、樹齢数百年の大杉に覆われた、209段の急な石段を上った所に小さな薬師堂がたつ。
堂内に安置される右から釈迦如来坐像、薬師如来坐像、阿弥陀如来坐像は室町時代初期のもので、県の指定文化財になっている。薬師如来像の背部胎内銘には「大檀那三善讃阿応永2年(1395)7月2日大仏師筑後法眼」、釈迦如来座像頭部の裏銘には「勧進沙門祐山、明徳5年(1394)7月10日作者六条仏師筑後法眼」と、それぞれ銘記されており、阿弥陀如来座像には銘記はないが、同じ年代の同法師の作であるという。昭和53年(1978)12月、県の文化財に指定された。3像ともつくりは剛健素朴。※ストリートビュー
三善氏は室町初期にかけて、この地方に相当な勢力を持っていたと考えられる。讃阿は、三善為教(恵信尼の父)の子孫と考えられている。


🌌風神洞

山寺薬師堂の境内、堂の裏手の大杉の根元にある。志那都比古命、志那都比売命並びに、日吉大権現・薬師如来をまつり、この洞より吹く冷風は年中絶えることなく風音を発し、この風にあたると病弱な人も健康に復するといい伝えられている。


🌌聖の窟 ※GOOGLE 画像

山寺薬師の背後にそびえる丈ヶ山(572m)を信仰の対象にしたかつての仏教遺跡で、高田平野から日本海が眼下にひらける絶景の地にあり、親鸞、恵信尼の3男、信蓮坊修行の地と伝承される。巌窟は天災風雪によって少しは崩れているが、歴史の古さと厳しい修行の跡がしのばれる。


















首都圏発 ご当地うまいもん旅

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  • 作者:
  • 出版社:交通新聞社
  • 発売日: 2019年03月08日

























延命清水 山寺薬師堂 聖の窟