越銘醸株式会社 Koshimeijo Co.,Ltd. 長岡市



越銘醸株式会社は長岡市栃尾にあり、会津との県境いにそびえる守門岳を源とする刈谷田川の上流、四方を山に囲まれた扇状の小さな盆地である。日本名水百選の泉が湧き出し、冬はすっぽり雪に覆われる自然環境は、酒造りにこの上ない好条件となっている。

享保年間(1716~1736)に創業の『山家屋』と、弘化2年(1845年)創業の『山城屋』が、昭和9年(1934)に合併して越銘醸株式会社をつくり現在にいたっている。『山城屋』の屋号は蔵の裏山に、上杉謙信(長尾景虎)が初陣を飾った栃尾城があったことから名づけられたという。

原料米は、地元で収穫される、芯白が大きく酒米として最適な五百万石。守門山系からの柔らな伏流水、作り手は辛抱強い越後人たち。
栃尾は新潟でも有数の雪深い里で、大雪の年には2~3メートルは積もる。この雪のため酒造りの期間は気温の高低差が少なく、土蔵の中の温度は造りの期間中土蔵のまわりの雪で一定していて、これは酒造りにはこの上ない好条件。

中越地震後には、栃尾は甚大な被害を受けやむなく多くの耕作放棄地が出現した。荒れ始めていた地元の棚田の風景を取り戻したい思いから、同蔵は「棚田の生き物を愛する会」を作り、酒米「越淡麗」を育て、共に田植え稲刈りに取り組み、その米を使って酒を醸した。一から育てて醸し上げたので『壱醸』の名を付けて販売を始めたという。
「面倒でも手間を掛ければ、味に帰って来る。米作りからやれば、その分、より酒の味がよくなる」。

1868年(慶応4)の戊辰戦争のとき、当蔵は長岡藩の兵糧所として使われ兵士ヘの炊き出しが行われました。このとき指揮をとったのは、米沢藩から派兵された上杉家の藩士八木朋直でした。後に第四国立銀行の頭取になり、萬代橋の建設に尽力したり、新潟市長や県議も勤め新潟発展の礎を築いた人物です。







越銘醸  地図 ストリートビュー











Koshi Meizo Co.,Ltd. was established by merger in 1934. It is located in a small fan-shaped basin surrounded by mountains on all sides,upstream of the Kariyada River,which rises from Morimondake,a mountain that rises above the border of Aizu Prefecture.

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(一口メモ)

積雪の効用

積雪がもたらす安定した適度な低温は、麹菌や酵母などの働きに最適な環境をつくると同時に雑菌の繁殖を防ぎ、きめ細かい新潟清酒の味わいを生み出す要因の一つとなっている。また、雪は空気中のちりなどを包み込むため、雪が降ると空気が澄むといわれている。このように、端麗な清酒を造るために欠かせない「低温長期発酵」に適した環境は雪によって形成されている。