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| Vagabond Press Club |
■ 媒体側センサスリポート ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ メールマガジン発行者 広告実態調査（１）
>> メールマガジン発行者の広告に対する意識とは？
ネットADレポート編集部では現在、事業者インタビューなどを通じて、インタ
ーネット広告に携わる会社、とりわけ広告を取り扱う代理店に関する現状をお
届けしています。その一方、広告を語る上で欠かすことのできない媒体社側に
関してはあまりスポットを当てることができませんでした。そこで今回、弊誌
編集部ではメールマガジンの編集者に対して横断的にアンケートを実施しその
現状について分析いたしました。
媒体側は広告に関していったい何を考え、どう行動しているのか…
アンケート結果から導き出されたその知られざる実態をお送りしていく。
第1回の今回は、回答を寄せていただいたメールマガジンのプロフィールの紹
介を兼ねた基礎情報と、メールマガジン発行者の広告収入の現状と目標を中心
に報告する。
なお、詳細なアンケート結果については、弊社が3月下旬から4月上旬に発行を
予定しております「インターネット広告サーベイレポート」の中に掲載いたし
ます。
http://vagabond.co.jp/vv/p-ia01.htm
【調査概要】
表題：メールマガジン発行者 広告調査
実施期間：2001年2月5日〜2月28日
対象媒体：配信部数1万部以上のメールマガジン 約200誌
回収数：50
回答マガジンの平均部数：約35000部
* 回収数の関係上、この調査結果はメールマガジン発行者全体に関する絶対
値ではございません。データをご覧になる際はこの点にご留意下さい。
┏ ＊SUMMARY＊
┃・メールマガジンの制作や編集は大半が「個人単位」
┃・掲載している広告枠数の平均は3.8、9枠掲載しているケースも
┃・利用しているクリック保証型広告のトップは「ピュアクリック」で
┃ 「まぐクリック」「めるくりっく」が後を追う
┃・発行者の半数以上が広告収入を収益の中心と捉えているものの、実際の
┃ 広告収入は月5万円以下という回答が最多に
┗
【メールマガジンの制作・編集にかかわる人数】
────┬────┬────
│ 総人数 │うち専任
────┼────┼────
1人以下│ 46％│ 80％
5人以下│ 44％│ 18％
10人以下│ 4％│ 0％
20人以下│ 6％│ 0％
未回答│ 0％│ 2％
────┴────┴────
「メールマガジンの制作、編集にかかわっている人数」については、1人ある
いは5人以下という回答が全体の9割を占める結果となった。さらに「専任で」
というくくりをつけたところ、実に8割が「1人以下」であることが分かった。
「メールマガジンの運営母体」については「個人・個人事業者」が60％で「収
益のほとんどがネット事業である会社」は24％、「SOHO」は8％にとどまって
いる。このようなデータから、メールマガジンが一個人による編集体制によっ
て支えられている傾向がうかがえる。
なお、制作にかかる時間については「1時間以内」「3時間以内」の2つの回答
合計が6割を占めた。
【配信する際に利用しているシステム（複数回答）】
──┬──────┬───
順位│配信システム│割合
──┼──────┼───
1位│まぐまぐ │27.9％
2位│melma! │18.6％
3位│Pubzine │16.9％
4位│Macky! │ 9.9％
5位│カプライト │ 7.6％
──┴──────┴───
（以下省略）
配信システムのトップは「まぐまぐ」の27.9％で、やはり先行者のアドバンテ
ージがにじみ出ている。ただ、2位の「melma!」や3位の「Pubzine」もそれぞ
れ2割近い回答を得ており、急速に普及・浸透しているようだ。
「独自配信」という回答については3.5％にとどまった。
【掲載している広告の枠数】
────┬───
掲載枠数│割 合
────┼───
0 │ 4％
1 │ 6％
2 │ 20％
3 │ 24％
4 │ 14％
5 │ 12％
────┼───
6枠以上 │ 24％
────┴───
掲載している広告の枠数では「2枠」「3枠」という回答がそれぞれ2割以上に
達しており、平均的なレンジはこのあたりであると推測される。6枠以上の回
答については誌面の都合上ここでは合計24％としてまとめて集計しているが、
個別のデータを見ると「9枠」という回答も見受けられた。
【現在利用しているクリック保証広告（複数回答）】
──┬───────┬───
│システム名 │割合
──┼───────┼───
1位 │ピュアクリック│16.9%
2位 │まぐクリック │16.2%
3位 │めるくりっく │13.2%
4位 │melma! │12.5%
5位 │アドチャージ │10.3%
──┴───────┴───
（以下省略）
回答者のうち80％が実際に掲載をしていると回答したクリック保証型広告。具
体的にどのシステムを利用しているかという質問に対しては、独立系のピュア
クリックを挙げる声が最も多かった。
メールマガジンの配信システムと連動した形で運営されている「まぐクリック」
や「melma!」も上位に顔を揃えているものの、トップが配信システムを持たな
い独立系であることは注目に値するデータである。
>> 発行者の半数以上が広告収入を収益の中心と捉えているものの、実際の
>> 広告収入は月5万円以下という回答が最多に
【メールマガジンの配信による収益】
──┬─────────────┬───
順位│項目
│割合
──┼─────────────┼───
1位 │広告収入中心 │58.0%
2位 │収益は考えていない │22.0%
3位 │商品サービスのPRによる販促│ 8.0%
4位 │将来有料化を検討 │ 6.0%
5位 │編集者のPRによる営業効果 │ 2.0%
5位 │コンテンツの外部提供 │ 2.0%
──┴─────────────┴───
メールマガジンを配信することによる収益については、大半のメールマガジン
が「広告収入中心」であるという結果になった。
その一方で、収益を考えずに発行している発行者も2割を超えており「個人ベ
ース・趣味」という運営形態であることがここから容易に推測できる。
【広告収入について】
──────┬─────┬────
収入額 │直近1ヶ月 │ 目標
──────┼─────┼────
0(広告不扱) │ 6.0% │ 6.0%
5000円以下 │ 4.0% │ 2.0%
1万円以下 │ 6.0% │ 0.0%
5万円以下 │ 38.0% │ 8.0%
10万円以下 │ 10.0% │ 20.0%
50万円以下 │ 22.0% │ 18.0%
50万円超 │ 14.0% │ 46.0%
──────┴─────┴────
直近1ヶ月の広告収入では、1万円から5万円の幅であるという回答が4割近くに
達する一方、2割を超えるマガジン発行者が10万円から50万円の幅と答えてお
り、この2つの山を中心に2極化しつつあると考えられる。
同様に目標とする広告収入額について調査したところ、こちらはほぼ半数の発
行者が月間で50万円超を志向していることが分かった。「個人ベース・趣味」
という運営形態ながら、将来的にはメールマガジン発行とその広告収入による
ビジネスモデルを描いていると言えそうだ。
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メールマガジン発行者が取り扱いたいと願う広告の種類と、実際に掲載してい
る広告の種類には違いがあるのか、そして広告料金はどのように決定している
のか…
次週お届けする「媒体側センサスリポート」では、このあたりを中心に報告す
る。
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