:::::ロンドン取材ミニレポート:::::

 2004年6月8日から19日まで、『エマ ヴィクトリアンガイド』でご一緒した漫画家の森薫さん、コミックビーム編集部の大場さんとロンドン取材に行ってまいりました。帰国のご報告をかねて、少しレポートをしたいと思います。
 実は行く直前に風邪をひき、体調がいまひとつで当日を迎えたのですが、ついた時から日を追うごとにみるみる回復し、最後にはお皿から溢れるほどのボリューム満点ステーキ&キドニー・プディングをたいらげるほどになりました。
 いや、イギリス、いいですね。もりもり健康になります。毎月、身を削るような勢いで『エマ』の原稿に取り組んでいる森さんも、デビューの時から二人三脚の大場さんに言わせると「連載始めて以来、こんなにツヤツヤした彼女を見るのは初めて」だそうです。ご本人も「お肌の調子がいいんですよ! ちょっと空気は乾いてるけど、ファンデーションのノリが違うから化粧するのが楽しくてたまらないですよ!」と力説。旅行中は終始笑顔で、表情が少ない時でも全身で楽しまれているのがありありとわかりました。
 イギリスツヤツヤ健康法。
 ……なんかの怪しい宣伝みたいになってきましたが。


ステーキアンドキドニープディング


 イギリスには初上陸です。行ったことないのにガイドを作ってすみません(100年前とはいえ)。初めてですし、何はともあれロンドンだ、ということで、中心部に絞って回りました。歩いて歩いて歩き倒した気がします。これもまた健康の秘訣。一瞬の時間も惜しくて、普段の完全夜型生活からは考えられない早寝早起きをしてしまいました。
  • ヴィクトリア&アルバート博物館(http://www.vam.ac.uk/)
  • 子供時代博物館(http://www.vam.ac.uk/vastatic/nmc/)
  • 交通博物館(http://www.transport-museum.com/)
  • 大英図書館/常設展(http://www.bl.uk/)
  • ジェフリー博物館/ホーム&ガーデン展(http://www.geffrye-museum.org.uk/)
  • カーライルの家(http://www.nationaltrust.org.uk/places/carlyleshouse/)
  • ディケンズハウス博物館(http://www.dickensmuseum.com/)
  • ロンドン博物館(http://www.museumoflondon.org.uk/)
  • ウィンザーのイートン校(http://www.etoncollege.com/)

ほか、いろいろ見てきました。ディケンズの家のちんまりしたモーニングルームや、カーライルの家の地下キッチンなどには大興奮です。『パンチ』の画家、リンリー・サンボーンの家にも行きたかったのですが、たまたま行った時期に閉館中だったのが残念でした。


ジェフリー博物館摂政時代の部屋


 “19世紀の生活風俗に関する物”を探してロンドンをさまよったわけですが、血眼になって探さなくてもそのへんにボコボコ残っているのが凄いです。古本屋さんに行くと100年以上前の本や手帳や写真なんかを普通に売っています。さすがに家の中まで完全にヴィクトリア時代のまま、ということはまれでしょうが、基本的に外見はまんまのところが多いようです。現地在住の方に連れられて、再開発がさかんなイースト方面を歩いていた時、通りに面したれんがの壁とドアだけを残して、建物の中身をそっくり改築しているのをみかけました。古い物や景観を守ろうという意識の強さは、ちょっと街を歩くだけで肌で感じます。というか萌え萌えです。


ケリーさんの家ふう玄関


 もし格調高い場所に行くなら、と念のために持っていった服と靴は、スーツケースから一度も取り出さずに終わりました。甘いものもお茶も大好きなのに、アフタヌーンティーにつきものの「クロテッドクリーム」がそのへんのスーパーでいくらでも売られているらしいとあとから知ってショックです。だいぶ見つくしたと思っていましたが、やり残したことが多すぎます。10日ぐらいじゃとても足りません。「ロンドンに飽きた人は人生に飽きた人だ」という有名なフレーズは、ロンドン博物館のショップの袋にもしっかり書いてありました。またそのうちに行くでしょう。次の機会には、ぜひスコットランドとウェールズとヨークも見たいです。あとそれからあそことあそことそれからえーと(以下エンドレス)(きりがないのでひとまずおしまい)


2004.6.21
関係者の皆様、どうもありがとうございました。



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