実川渓谷-角神の不動滝 Sanekawa Valley and Fudo Waterfall of Tsunokami 阿賀町
飯豊連峰の最高峰、大日岳(2128㍍)に源を持つ実川は、途中で裏川を合流し阿賀野川に注ぐ。源流部は磐梯朝日国立公園で、名にし負う豪雪地帯である。長大な雪渓を谷に残す。水量は豊富、男性的で荒々しい。 麒麟山温泉から阿賀野川沿いに車を進める。阿賀野川ライン県立自然公園のエリアで、青少年旅行村などがある角神湖畔を通る。ダムでできた湖水で奥阿賀と称す。V字形に山が迫る。その景観は山水画を見るようだ。 如月、弥生といった陰暦の月の異称を付した幾つかの隧道をくぐる。その弥生隧道を出て、道路から山側二百㍍入ったところに「不動滝」がある。落差30㍍。水しぶきをあげて三段になって落ちてくる。滝見台もある。 国の重要文化財、護徳寺観音堂がある日出谷から実川沿いの道をたどる。発電所がある小荒橋あたりから渓谷の様相を見せてくる。白く明るい谷である。ブナ、ナラ、ナナカマドなどの樹林に加え、サル、クマも生息する。 小荒橋から実川の8.5kmに渡って続く実川渓谷は、両側が深く侵食された断崖絶壁で多くの透き通った水を湛えた流れには魅了される。実川橋から、暗いイメージを持つ裏川沿いの道を分岐し、重要文化財、五十嵐家住宅のある実川集落までが渓谷の見どころ。昭和47年(1792)、下平発電所の無人化によって冬の道路確保が困難となり、実川集落は集団離村した。五十嵐家住宅の前に吊り橋が架かかり、万治峠へと続く。この先峡谷と渕が続き人を寄せつけない。
🔶不動滝道路沿いの駐車場から、遊歩道を10分ほど歩く。傾斜を二段になって滑り落ちてくる落差40m近い瀑布の姿が見えてくる。落差15m部分を一の滝、上部の落差23mを二の滝と呼ぶ。滝全体の三分の二まで展望階段があり、勇壮な滝の姿を間近で見ることができる。 🔶万治峠阿賀町の実川集落と荒沢集落を繋ぐ峠に「万治峠」がある。現在は、利用されなくなった峠道の一つで、万治元年(1658)に開設され、現在は、ハイキングコースとして利用されています。峠からは飯豊連峰大日岳が望めます。(案内図)
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